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<title>Vintage Guitar解体新書 (by Imai, Yasumasa)</title>
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<copyright>Copyright (c) 2008, yimai</copyright>
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<title>第3回｢Vintage Guitar価格の要素｣</title>
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<summary type="text/plain">たいへん、ご無沙汰しておりました。
ヒストリーク ギターズの今井です。
またまた...</summary>
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<name>yimai</name>

<email>historique@muj.biglobe.ne.jp</email>
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<![CDATA[<p>たいへん、ご無沙汰しておりました。<br />
ヒストリーク ギターズの今井です。<br />
またまた更新が遅くなってしまいました。<br />
申し訳ありません。</p>

<p><br />
この数ヶ月間、色々な業務に取り組んでおりました。そのひとつが雑誌原稿の執筆です。11月に発売予定のシンコー・ミュージックのあるムック本で、日本において今なお絶大なる人気を誇るイギリス人ギタリストひとりに焦点を当てて、全138ページに渡って彼の歴代使用機材のみを特集した内容です。昨年暮れ頃に発刊されたザ・ギターマン「エディ・ヴァン・ヘイレン」に続く第2弾となります。その中で、彼が好んで使用したギターの仕様変更の歴史について、私が執筆しました。また、彼の長いキャリアの中で使用してきた機材およびその改造歴等の執筆協力も行なっています。おそらく、世界を見渡しても、これほど詳細に書かれた本はかつてなかった画期的な内容です。私が関与したムックということで、そのギタリストにピンと来た人もいるでしょう。11月をお楽しみに。</p>

<p><br />
もうひとつの大きな業務は、アンプの開発です。年内には詳細をお伝えできると思いますが、PCIさんから発売される予定です。持ち運びが楽なコンパクトなキャビネットに、パワフルはサウンドを特徴としています。自宅での深夜練習から、スタジオでのリハーサルやライブまでを、これ1台でこなせるようにデザインしました。もちろん、オール・チューブ仕様です。こちらもお楽しみに。</p>

<p><br />
さて、前回までに引き続き、ヴィンテージ・ギター全般の基礎知識のようなものをお話したいと思います。<br />
今回は「ヴィンテージ・ギターの価格」についてです。ギター類に限らず、価格には一般的に相場というものが存在しますが、相場にはある程度の価格の幅もあります。今回は、ヴィンテージ・ギターの価格を決定する要素についてお話ししたいと思います。</p>

<p><br />
価格を決定する要素は、主に次の3つです。</p>

<p><br />
まずひとつ目は、そのモデル自体の現在の楽器的評価です。これは発売当時の新品価格はまったく関係ありません。1959年当時、ギブソンの「レスポール・カスタム」はレスポール・モデル・シリーズの中で最上位グレードでしたが、現在のヴィンテージ市場での価格は、ご存知のとおりその下のグレードであった「レスポール・スタンダード」がはるかに高額な金額で取引されています。</p>

<p>フェンダーを例にすると、1963年という時期に、最上級モデルは「ジャガー」、その下に「ジャズマスター」、「ストラトキャスター」、「テレキャスター」・・・という序列でしたが、現在のヴィンテージ市場では「ストラトキャスター」、「テレキャスター」、「ジャズマスター」、「ジャガー」という序列になっています。</p>

<p>70年代までは、まだヴィンテージ・ギター（特にソリッド・ボディ・ギター）市場が成熟していなかったため、それらの序列は流動的でした。極端な話ですが、70年代の日本の音楽雑誌広告を見ると、66年製のムスタングと65年製のストラトキャスターが、ほぼ同じ価格で販売している店も見受けられます。また、現在ではジャズ･ベースが最も重要な位置付けにあるヴィンテージ・ベースと言えますが、70年代にはプレシジョン･ベースのほうが有名ベーシストの使用例が多かったこともあり、プレシジョン･ベースのほうが価格が高めだった印象を持っています。</p>

<p>しかし、80年代以降にヴィンテージ・ギターの人気の高まりと共に、モデルの金銭的評価の序列が固まってきました。概ね、80年代前期に確定したモデル自体の評価序列が、現在でも継続していると思います。</p>

<p><br />
さて、ヴィンテージ・ギターの価格（相場価格）を決定する要素のふたつ目は、その個体のオリジナル度です。オリジナル・コンディションとは、そのモデルが新品として販売された当時のままのパーツや塗装を残しているということです。</p>

<p>ボディやネックの塗装に関しては、塗り替え（リフィニッシュ）はもちろん、オーバー・ラッカーでも金銭的価格は低くなります。オーバー・ラッカーとは、オリジナルの塗装の上に、光沢等を出す目的でクリアー塗装を吹き付ける行為を言います。</p>

<p>日本国内でこうした補修行為を行なうことは稀なようなのですが、アメリカで長く流通していたヴィンテージ・ギターの場合は、なぜかオーバー・ラッカーされたものが多いと感じています。現在ではアメリカ国内の愛好家の間でもオーバー・ラッカーものは嫌われていますので、そうした補修が行なわれることは少ないとは思うのですが、昔はオーバー・ラッカーが正式な補修方法として推奨された時期があったのでしょうか？ 色々な人に尋ねているのですが、今のところ明確な回答を得られていません。</p>

<p>パーツに関しては、「フル・オリジナル」であることが、相場価格が付けられる前提となります。ちなみにフル･オリジナルという言葉は日本では一般的に使われる言葉ですが、アメリカでは「オール・オリジナル」や「オール・ストレイト」などのほうがよく使われています。</p>

<p>ここで言うパーツは、消耗品であるフレットやストリング・ナットも含めます。プレイヤーの方の中には、フレット交換は当然の行為で、交換によって楽器の価値が下がるということに納得がいかない方もおいでだと思います。しかし、フレット交換されているものは「フル･オリジナル」でないので、たとえ楽器的価値は上がっていたとしても、金銭的価値は下がってしまうのが現実なのです。</p>

<p>たかがフレットと思わないでください。アメリカ国内で行なわれたフレット交換作業は荒いものが少なくないので、楽器的価値を下げてしまっているものもあるのです。ネジ止めされているパーツを違って、フレットというパーツは木部に打ち込まれています。フレットには、木部に埋まるタング部分に食い付きを良くするための突起などがあるため、古いフレットを抜く作業の際には必ず木部に損傷を与えます。高度な技術や経験を積んだ人がフレット交換を行なうのならば、損傷を最小限に抑える配慮をしますが、そうでない場合は修復が困難なほどのダメージを指板に与えています。</p>

<p>また、新しいフレットを打った後に行なうフレット・エッジ処理作業時に、指板のエッジ部分まで大きく斜めに削り落としてしまっているものも多く見られますが、これも修復が厄介な状態です。フレット交換物をご購入される際には、それらも注意してくださいね。</p>

<p><br />
ヴィンテージ・ギターの価格（相場価格）を決定する要素の三つ目は、その個体の外観的コンディションです。外観が綺麗であるほど、一般に取引金額は高くなりますが、前述のリフィニッシュやオーバー・ラッカーが施されたことによって美観を高めているような場合は、当然ながら金銭的評価が低くなるのは、言うまでもありません。</p>

<p>ヴィンテージ楽器のリストで「EX」や「VG」などの記号をご覧になったことはあるでしょうか？ これらは外観的コンディションのランクを表した記号で、それぞれ「Excellent」、「Very Good」を略したもので、本国アメリカでは古くからこの表記を使用してきました。ここで外観的コンディションの名称を、キレイなコンディションの順に紹介しましょう。</p>

<p><br />
「Brand New（ブランニュー）」コンディション<br />
これは、一度もユーザーの手に渡ることなく、新品状態で残っていたものを指します。いわゆるデット・ストックものですね。新品状態ということで、まったくの無傷で「ピカピカ」な状態です。20年程前までは寂れた（失礼！）地域の売れてなさそうな（またまた失礼！）店の店頭あるいは倉庫に、数十年間も新品状態で残っているようなこともありました。</p>

<p>しかし近年のような情報時代にあっては、このような楽器に出会える機会は少なくなっています。しかし、中にはこんな例もありました。私自身の経験ですが、数年前の日本国内の地方の楽器店で70年代製のベースが新品として売られているのを目撃しました。そのベースの現在の店頭相場価格は10万円台後半程度なのですが、現在も、当時の定価のままのプライス・カードが付いていました。70年代の新品定価は何と30万円台なのです。多少の値引きがあるにしても、恐らくその価格では買う人はいないでしょう。今後、そのベースの相場が20万円台後半まで上がるのを待つしかないでしょうね。</p>

<p><br />
「Mint（ミント）」コンディション<br />
これは、デッド・ストック品というわけではないものの、購入したオーナーが大事に取り扱っていたおかげで、新品状態と同等の状態を指します。ミントとは“真新しい”という意味なので、厳密には傷はひとつもあってはいけないはずなのですが、ある程度まではミントと称することも許されるようです。</p>

<p>本国アメリカのキチンとした店では傷が1～2個程度までを、ギリギリのミント・コンディションと定義していました。しかし、これは最近に始まったことではないのですが、ちょっとキレイな程度で気安くミントと評価付けすることが多く感じます。厳密なミント・コンディションのヴィンテージ・ギターは、近年では本当に希少な存在になっているのですが・・・。</p>

<p><br />
「Near Mint(ニア・ミント)」コンディション<br />
無傷ではないものの、その言葉どおりミントに近いコンディションのことです。曖昧な評価表現であるため、これも乱用気味だと感じています。</p>

<p><br />
「Excellent（エクセレント）」コンディション<br />
まあまあ綺麗な外観的コンディションと言ったところでしょうか。その程度の範囲は広く解釈されていますので、「＋｣や「-」をつけて「Excellent ＋（エクセレント・プラス）」や「Excellent -（エクセレント・マイナス）」などと細分化される場合も多いです。</p>

<p>時には＋を3つ付け「Excellent +++」などと記し、ニア・ミント寄りのとてもキレイなコンディションであることを強調している例もあります。一般的には、ヴィンテージ・ギター専門店の店頭に並ぶギター類のほとんどが、このエクセレント・コンディションのものになる傾向にあります。とても曖昧なコンディションのランクです。</p>

<p><br />
｢Very Good（ベリー・グッド）｣コンディション<br />
｢Good（グッド）｣コンディション<br />
このあたりは、ある程度傷が多いことを覚悟しましょう。Good＝良いという意味なのに変な話なのですが、Goodコンディションと評価されたギターは、結構、傷んだ外観をしているものが多い印象です。Very GoodにするかGoodにするかは、評価する人の気持ちひとつでしょう。</p>

<p><br />
｢Average（アベレージ）｣コンディション<br />
｢Poor（プア）｣コンディション<br />
このふたつの表記はほとんど見かけませんが、外観的にはかなりボロボロなコンディションです。楽器的なコンディションでも、そのままでは演奏できない状態のものが多いため、｢As is（アズ・イズ）｣＝原状渡しとしているものも多いようです。</p>

<p><br />
これらの伝統的な評価の表記方法は、わかりにくいという声が多かったのか、近年では数字での10段階方式のほうをよく見かけます。評価｢10｣が新品状態またはミント・コンディションを、1がボロボロのジャンク状態を意味するわけですが、これも1をどのような状態に定義するかによって、ほかのランクの程度も変わってきてしまいます。｢7｣や｢8｣というとかなりキレイなコンディションを想像するかもしれませんが、実際には｢7｣と評価された楽器を見ると、傷みが目立つものが多い気がします。｢6｣というとかなりボロボロという印象ですね。</p>

<p>またアルファベットの｢S｣や｢A｣、｢B｣などの表記方法もあります。｢S｣は新品、｢A｣は美品という定義になります。<br />
より正確な外観的コンディションの情報を表現しようと、さまざまな方式が用いられていますが、いずれの方式でも、評価する人間の主観が入り込みます。店がヴィンテージ・ギター商品リストに載せる場合には、自分の店の商品を悪く評価したくないという心理が働き“甘く”なりがちなのが普通ですのですよね。 </p>

<p><br />
さて、以上の3つの要因によって、ヴィンテージ・ギターの価格（相場価格）が決まってきますが、ここでお気づきになられたでしょうが、楽器にとって重要な“音”に関しては全く触れていません。そうなのです。つまり楽器的価値よりもコレクション価値に基づいて価格が決定されるのです。</p>

<p>クラシック楽器の場合は“良い音”の基準が明確になっているのに対して、ギター（特にソリッドボディ・エレクトリック・ギター）の場合はまだ歴史が浅いためなのか、客観的に“良い音”とされる音を定義できていないためだと考えています。クラシック楽器のように、音で金銭的価値が決まる時代になるのはまだまだ先のことだと思いますが、その時にはパーツのオリジナル度などにこだわってはいられないほどヴィンテージ・ギターの流通量は少なくなっていることも考えられます。</p>

<p><br />
10年前と比べ、ヴィンテージ・ギターの価格相場は高くなってしまったのは事実ですが、その対象となっているギターは、いわゆるフル・オリジナルでキレイな外観的コンディションを持ったものに限られます。もし、楽器的コンディションだけ（音や演奏性など）しか求めていないのなら、まだまだ手に届きやすいものも見つけられるはずです。金銭的価値＝楽器的価値ではありませんので、諦めないでくださいね。</p>

<p><br />
では、今回はこのくらいで。</p>

<p><a href="http://www.hgt.jp">ヒストリーク ギターズ</a></p>]]>

</content>
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<title>第2回「未来のVintage Guitar ？」</title>
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<modified>2008-05-20T06:43:26Z</modified>
<issued>2008-05-20T06:08:04Z</issued>
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<summary type="text/plain">お久しぶりです。
ヒストリーク ギターズの今井です。
この1ヶ月、とても忙しくて...</summary>
<author>
<name>yimai</name>

<email>historique@muj.biglobe.ne.jp</email>
</author>

<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="en" xml:base="http://www.prosoundcommunications.com/yasumasaimai/">
<![CDATA[<p>お久しぶりです。<br />
ヒストリーク ギターズの今井です。<br />
この1ヶ月、とても忙しくてコラムの更新ができませんでした。<br />
ごめんなさい。</p>

<p>さて、前回はヴィンテージ・ギターの定義なるものを書かせていただきましたが、それを読んでいただいた当店のお客様から質問を受けました。｢90年代のギターは、将来ヴィンテージ・ギターと呼ばれるようになるのか？｣ということを。<br />
それについては、まだ分りません。今のところは、特にプレミアムのついていない｢中古ギター｣として扱われていますね。前回も書かせていただいたとおり、本国アメリカでも、拡大解釈しても80年代中期までが対象のようです。しかし、ヴィンテージ・ギターと呼ばれるかどうかは、今後の楽器業界事情が影響してくるでしょう。</p>

<p>まず、木材問題です。ギターに使用されている木材は、比較的、貴重なものが多いので、10年後あるいは20年後には、それら木材に伐採制限などがかかるかもしれません。現在では普通に使われているある種の木材は、非常に高い価格帯のモデルにしか使用されなくなるかもしれないわけです。すると、それら木材を使用した90~2000年代製ギターは、とても贅沢なスペックを持っていることになりますので、たぶんプレミアムが付くでしょう。現在のブラジリアン・ローズウッドと同じ理屈ですね。ご存知かもしれませんが、ここでブラジリアン・ローズウッド（ハカランダ）について、少し説明します。</p>

<p>ハカランダという木材は、まず60年代中期にブラジル政府によって輸出制限（丸太のままの輸出が禁止され、ブラジル国内で製材したもののみ輸出可能）を受けました。それまでは、ギターの指板やアコースティック・ギターのボディ・サイド/バックに使用されるローズウッドと言えば、ブラジル産のハカランダが常識でした。特にハカランダが希少材として扱われていたわけではなかったのです。“ダンエレクトロ”や“ハーモニー”など、低価格のモデルにも普通にハカランダが使用されていることからも、それは説明できます。</p>

<p>ところが、輸出制限の影響でハカランダは使用されなくなり、代わってインディアン・ローズウッドが使用されるようになります。ブラジル国内で製材された木材では、その製材方法などを理由としてギターに使用できるクォリティではなかったと言われています。そのため、フェンダーやギブソンではその直後の65年頃からはハカランダは使用されなくなりました（例外はありますが）。自社に製材所を持っていたマーティンでは、ストックが底をつく69年頃まではハカランダを使用していましたが（ヘッドつき板などは70年代に入っても使われていますが）、以降はインディアン・ローズウッドに切り替えられていきます。“ギルド”など中小メーカーでは生産本数が少ないためなのか、70年代以降もハカランダ指板が採用されていますが、それは例外です。</p>

<p>そしてハカランダは、92年になると今度はワシントン条約（絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約）の付属書I（絶滅のおそれのある種で、商業目的の取引は原則禁止）に掲載されたのです。そうした流れで、近年はハカランダが使用されたギターは、材の希少性からヴィンテージ価値を高めているわけですね。</p>

<p>ワシントン条約によって規制される木材の種類は、世界的な自然保護意識の高まりを受けて徐々に広がりつつあります。木目が似ていることからハカランダの代替材として重宝されてきたホンジュラス・ローズウッドは、現在は付属書III（商業取引は可能だが、保護のため条約締約国の協力を必要とするもの）に掲載されていますが、昨年、付属書II （商業取引は可能だが、規制しなければ将来、絶滅のおそれのある種となり得るもの）への格上を提案されたようです（結果的には提案は撤回）。また、レスポール・モデルなどのネック材やボディ材に使用されてきたホンジュラス・マホガニー（新熱帯地域の個体群のもの限定）は、すでに付属書II に掲載されており、希少材として扱われ始めています。</p>

<p>興味のあるかたは<a href="http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/downloadfiles/cites/080415huzokusyo-syokubutu.pdf">こちら</a>を参照ください。詳しい対象木材リストがあります。</p>

<p>これらの事例を考えると、将来的にはネック材やボディ材に使用されるメイプル材が規制を受けたりする・・・などという恐ろしいことを想像してしまいます。仮にそうなると、無垢のメイプル材を使用したネックを持つ新品のギターは、ある程度高い価格以上のクラスだけになるかもしれません。その時には、2000年代のギターもヴィンテージ扱いされるはずです。</p>

<p>また、ワシントン条約の問題は別にしても最近のさまざまな経済状況のなか、新品のギターの価格設定は高くなっていく傾向にあります。ある程度クォリティを持ったギターの価格帯が相当に高額になることも十分に考えられます。その時には、2000年代モデルの中古品も、単なる中古価格でなく、プレミアム価格が付くと想像できます。</p>

<p>別の視点でも考えてみましょう。現在、ヴィンテージ・ギター専門店を開いている経営者のかたがたは、私を含め、1960年代以前に生まれた40歳代以上のかたが多いはずです。ほとんどのかたは学生時代（おそらく中高校生時）にギターを始めたでしょう。その時、誰しも自分にとってのギター・ヒーローがいたはずです。ご存知のかたも多いと思いますが、私はリッチー・ブラックモアのマニアです。彼が使用していたギターは、当時は新品で入手したであろうラージヘッドのストラトキャスターでした。そうしたことから、70年代ラージヘッドのストラトキャスターに特別な思い入れがあるのも事実です。ほかの経営者のかたがたにとっても、憧れのギタリストが使用していたギターをヴィンテージ・ギターの対象と考える傾向にあるはずです。<br />
憧れのギタリストは、当時でもすでにヴィンテージ扱いされ始めていたギターを弾いている場合もありましたが、当時の新品のギター（あるいは当時としては単なる中古ギター）を使っていることも少なくなかったのです。</p>

<p>しかし、今の20歳代のかたがたが将来ヴィンテージ・ギター・ショップを開いた場合、その対象となるギターは違ってくるかもしれません。彼らのギター・ヒーローは、90～2000年代のフェンダー、ギブソンを使っていることが多いようですから。その場合は、2000年代製ギターもヴィンテージの仲間入りを果たすことになるのでしょうか。いずれにしても、今後の楽器業界の事情次第なのでしょうね。</p>

<p>では、今回はこれにて。また次回お会いしましょう。</p>

<p><a href="http://www.hgt.jp/">ヒストリーク ギターズ</a></p>]]>

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<title>第1回「Vintage Guitar とは？」</title>
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.prosoundcommunications.com/yasumasaimai/archives/2008/04/1vintage_guitar.html" />
<modified>2008-05-20T06:24:08Z</modified>
<issued>2008-04-08T05:13:11Z</issued>
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<summary type="text/plain">はじめまして。今回からPCIさんでコラムを書くことになりました「ヒストリーク ギ...</summary>
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<name>admin</name>
<url>http://www.prosoundcommunications.com/</url>
<email>maiko@dooga.com</email>
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<![CDATA[<p>はじめまして。今回からPCIさんでコラムを書くことになりました「ヒストリーク ギターズ」の今井です。私のことをご存知のかたも、ご存じないかたも、どうぞよろしくお願いいたします。私のプロフィールなどは、以前にPCIさんでインタビューを受けましたので、<a href="http://www.prosoundcommunications.com/tips_main/historique_guitars/page1.html">こちら</a>をご覧ください。あるいは当店の<a href="http://www.hgt.jp/profile.htm">HP</a>を覗いてみてくださいね。</p>

<p>さて、コラムのタイトルが「Vintage Guitar（ヴィンテージ・ギター）解体新書」ということで、ヴィンテージ・ギター（特にエレクトリック・ギター）にまつわるアレコレや、メンテナンスなどについて話していきたいと思います。何かご質問があれば、掲示板のほうからでも書いてくださいね。まずは、ヴィンテージ・ギターの定義なるものを説明してみたいと思います。結論から先に言ってしまうと、そんな明確な定義なんてないのですけどね（笑）。</p>

<p>ヴィンテージという言葉は、本来は品質の良いブドウが収穫された当たり年製のワインを指したもので、それが転じて、定評のある品質を持った年代ものにも使われるようになりました。楽器の分野でヴィンテージ扱いを最初に受けたもののひとつとしてヴァイオリンが知られています。ヴァイオリンの場合は長い歴史を持つ楽器ですが、それと比較するとギターの場合は短い歴史しかありませんので、当然ながら昔はヴィンテージの対象となるような楽器ではありませんでした。たとえば1960年代初頭には、エレクトリック・ギター自体は相当に普及していたのですが、何しろ世界最初の量産型ソリッドボディ・エレクトリックギターである“フェンダー”の「テレキャスター（最初のモデル名はエスクワイア～ブロードキャスター）」が1950年に正式発表されてから10年程度しか経っていないわけですから、ヴィンテージも何もなかったわけです。その時期に唯一ヴィンテージ扱いされたギターは、第2次世界大戦前に製造された“マーティン”アコースティック・ギターの一部モデルだけだったようです。</p>

<p>エレクトリック・ギターの分野で初めてヴィンテージ的な扱いを受け始めたのが、例の1958年から1960年にかけて生産された“ギブソン”の“レスポール・スタンダード”とされています。ボディがサンバースト・フィニッシュされていることから通称“バースト”などと呼ばれているものですね。レスポール・モデルは1961年から1968までの製造中止期間を経て（通称レスポールSGは除く）、1968年に生産が再開されますが（ただしバースト仕様は、もっと後まで生産されませんでしたが）、その時点で新品として入手できるレスポール・モデルと区別するために、1958～60年製のオリジナルレスポール・モデルを“オールド”あるいはヴィンテージ・レスポール・モデルと呼んだそうです。エレクトリック・ギターの世界で初めてヴィンテージ・ギターが誕生した瞬間です。その後、ヴィンテージ・ギターという言葉が普通に使われるようになっていきますが、最初は前述のレスポール・モデルの流れでギブソンの、さらに特定のモデルだけを指した時期もありました。ネックをボルトでボディに固定するという合理的・革新的な製造方式を採っていたフェンダー・ギターなどは、ヴィンテージの対象にならなかったわけです。ところが時代の流れとともにヴィンテージ・ギターの対象は広がっていきます。</p>

<p>1980年代初頭には、ギブソンなら1969年まで、フェンダーなら1964年までと考えるひとが多かったようです。ところが現在の本国アメリカなどでは、だいたい1980年代中期頃まで、つまり現在のギブソンやフェンダーに体制になる前まで（前者がノーリン傘下期まで、後者がCBS傘下期まで）の製品をヴィンテージの対象として扱っています。ご存知かもしれませんが、70年代から80年代前半までのギブソンやフェンダー製品は、製品の加工精度という点ではあまり良いとは言えません。おそらく、精度に関しては現在の廉価ブランドの極低価格品にも劣るでしょう。また、軽いギターが好まれる現在の流行からすると、70～80年代は重いギターが多いのもマイナス評価される一因です。それとともに、重量が重いことによるブライトなサウンドよりは、現代は中音域の豊かなサウンドが好まれている時代でもあります。そうした理由からヴィンテージ扱いすることに抵抗感を持つひとが多いのも事実です。しかし、特にサウンド面に関しては、重いギターでなければ出せないものもあるわけで、それは優劣の問題とは分けて考えるべき問題でしょう。</p>

<p>しかし、たとえ楽器の精度が低くても、たとえ重量が重くても、あの頃までのギブソンやフェンダーの製品には特別な“存在感”があった気がします。特に私たち60年代以前生まれにとっては、ギブソンやフェンダーのギターには、70年代当時、とても手が届かない憧れのブランドでした。そして、70年代後期までは｢レスポール・スタンダード｣や｢ストラトキャスター｣という製品名を持ったギターは、それぞれ1機種ずつしか存在しなかったのです。いわば弾き手が楽器に合わせなければいけないような、プライドの高いギターだったのです。そして当時、そのブライトなサウンドこそが、本物のフェンダー(ギブソン)サウンドと感動を覚えたものです。それに対して、現在のギブソンやフェンダーでは多種多様なユーザーの嗜好に応えるべく、仕様から価格帯まで数多くのバリエーションを持ったレスポール・スタンダードやストラトキャスターが生産されています。ギター・メーカーとしては時代の要求に応え、セールス面で成功したと言えるのでしょうが、私たち古い人間にとっては身近な存在になりすぎた気がします。</p>

<p>また、70年代には個性的な仕様を持ったモデルも数多く発表されました。それらの多くは、現在では一般受けしない仕様であるがために、リイシュー(レプリカ)モデルは登場していません。たとえばフェンダーのセミアコ・ギター“スターキャスター”やギブソンの“マローダー”などです。しかし、これも楽器としての優劣で判断されるべきではありません。その個性的な外観やサウンドは、新品では入手できない魅力ある仕様を持ったギターであり、十分にヴィンテージ扱いされて良いギターであると考えています。</p>

<p>要するに、あまり細かい定義など設けずに、自分の思い入れで構わないのです。そういう私自身も、以前はヴィンテージ・ギターである定義付けとして｢60年代以前から生産が始まって、過去から現在までクォリティの高い製品を継続して生産しているブランド｣に限定すべきだと、ある雑誌のコラムで書いたことがあります。しかし、それも訂正すべきですね。誰かが定義付けすべきことではないのです。そのひとにとって、新品にはない魅力を見つけることができたなら、それで良いのでないでしょうか。</p>

<p>自分の生まれ年と同じ製造年のギターを求めるひとは多いです。少し前はヴィンテージ・ギター愛好者と言えば、1960年代生まれのかたがほとんどでしたが、近年は70年代から80年代生まれのかたも増えてきた印象があります。そうした世代のかた、たとえば78年生まれのひとにとって、自分の生まれ年である30年前のギターをヴィンテージ・ギターと位置づけることは決して不自然なことではないと言えるでしょう。大げさかもしれませんが、自分のこれまでの人生に重ね合わせて、同い年のギターを買い求めるという“ロマン”を感じます。</p>

<p>今回はこれくらいで。また次回にお会いしましょう。</p>

<p><a href="http://www.hgt.jp/">ヒストリーク ギターズ</a></p>]]>

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