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<title>「聴いてくれ！！ この1枚」 by Toshi Kasai(by Kasai, Toshi)</title>
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<title>第10回：Melvins/Nude With Boots</title>
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かなりこのコラムから遠ざかってしまっていた。今回はちょっと前に出たMelvi...</summary>
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<![CDATA[<p><img alt="NDB00.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB00.jpg" width="400" height="400" /></p>

<p>かなりこのコラムから遠ざかってしまっていた。今回はちょっと前に出たMelvinsの"Nude With Boots"に付いて。「またMelvinsかよ」と言われるかもしれないが、これには訳がある。前作の"(A) Senile Animal"に続き今回もセッションに参加させてもらったわけだが、今回の作品は10数年ぶりに日本国内盤が出る事となった。そしてその輸入販売元のDaymareのH氏から、前作の"(A) Senile Animal"の時に書いたセッションノートと同じようなものを"Nude With Boots"のライナーノートとして書いてほしい、と言う要望が来た。そう、つまりはこのコラムがヒントとなりそのライナーノートを書く事となった。その内容をここに書いてしまってはそのライナーノートの価値がなくなってしまうので、それにはのせられなかった機材等の写真を今回は説明入りでここに載せたいと思う。</p>

<p><img alt="NDB01.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB01.jpg" width="400" height="300" /><br />
<img alt="NDB02.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB02.jpg" width="400" height="300" /><br />
<img alt="NDB03.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB03.jpg" width="400" height="300" /></p>

<p>01) The Kicking Machine<br />
"ベル" - 一番上の写真の真ん中。カリフォルニア州のPalm Desertの自転車屋で見つけた。とは言っても何処の自転車屋でも見つけられるとは思う。高音の奇麗な響きが長く続く。0:13で聴こえる。<br />
<img alt="NDB04.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB04.jpg" width="400" height="300" /><br />
"タンク" - バケツをかぶった時の様な音。<br />
"マイク" - 一番上の写真。最近のマイクは高性能な上、値段がお手頃。昔の安いマイクとは周波数の幅が比べ物のにならない。まぁ、昔のマイクはまた別の味があって、違った使い道がある。ちなみにメーカーはElectro Voice, Heil Sound, Shure等。</p>

<p>03) Dog Island<br />
<img alt="NDB05.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB05.jpg" width="400" height="300" /><br />
”アナログシンセサイザー” - Sequential Circuits Pro-One。左手でキーを抑えながら、右手でフィルターをいじりながら録音。自慢じゃないが一発取り。って弾いているのは一音のみ。アナログの暖かさが曲の後半で聴こえると思う。<br />
”マイク端子付きカシオキーボード” - Casio VA-10。安っぽいエフェクトが味。Melvinsを始めとする自分に取ってセッションでなくてはならない機材の一つ。</p>

<p>04) Dies Irae<br />
<img alt="NDB06.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB06.jpg" width="400" height="300" /><br />
"Fender Japan Telecaster" - お茶の水の楽器店で衝動買いしたギター。15年くらい前の話で7万円強。<br />
"Gretsch 6161" - アメリカ大手楽器販売店、Guitar Centerで中古で見つけた。$450であったのが驚き。これも衝動買い。Buzzのお気に入り。これもMelvinsのセッションでは何度も使われた。</p>

<p>07）Nude With Boots<br />
<img alt="NDB07.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB07.jpg" width="400" height="382" /><br />
"カバサ" - ポルトガル語でひょうたんの意味らしい。数珠と本体をこすり合わせて音を立てる。ブラジルの音楽でよく使われる。</p>

<p>08）Flush<br />
<img alt="NDB08.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB08.jpg" width="400" height="300" /><br />
"Circuit Bending／サーキット・ベンディング" - 数年前、ベンディング(玩具キーボード等の電気楽器を改造する事)にはまっていた。これらも自分のセッションではよく使われる。予想し難い音が出るのが大きな特徴。</p>

<p>09）The Stupid Creep<br />
"ファンと思われる人にもらった手作りマイク" - 一番上の写真の左上の2つ。中身にシリコンが埋め込まれていて、構造を確認できない。音質は非常に悪い。電話を通したような音。その特徴を生かして録音。0:13からのボーカルで歪んで鼻の詰まったようなDaleの声がこれである。</p>

<p>11）It Tastes Better Than The Truth <br />
<img alt="NDB09.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB09.jpg" width="400" height="300" /><br />
"Daleは拡声器" - EBayでかった拡声器。マイク端子が付いているのでギター等もつなげる事が出来る。Daleのお気に入り。<br />
"Jaredはおもちゃの拡声器" - 玩具屋等で見つける事の出来る拡声器。エフェクト(ピッチ・シフト／リング・モジュレーター)が付いていてスピーカーから出る声が変わる。<br />
<img alt="NDB10.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/NDB10.jpg" width="400" height="300" /><br />
"ピアノに向かって叫んでいる" - かなり大きな声で叫ばなければ響かない。</p>

<p>コンピューターやマイク等の新しい技術に加え玩具箱から色々な物を掘り出したように、色々な音を混ぜ合わせている。是非国内盤のCDを買って、ライナーノートとこのコラムとを併用して聴いてもらいたい。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a><br />
トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a></p>]]>

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<title>第9回：スタジオ伝説: &quot;Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters&quot; by Paul Rodgers</title>
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<modified>2007-10-13T13:21:30Z</modified>
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自分は今までスタジオで色々な事を目のあたりにしたり聞いたりしてきました。勿論...</summary>
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<email>maiko@dooga.com</email>
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<![CDATA[<p><img alt="Muddy Water Blues.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/Muddy Water Blues.jpg" width="200" height="193" /></p>

<p>自分は今までスタジオで色々な事を目のあたりにしたり聞いたりしてきました。勿論、書いてはいけないような話もあります。自分の友人、Scott Campbellから聞いた話があります。今は名ソングライター・プロデューサー、Glen Ballard(Michael Jackson、Alanis Morissette等)の片腕、エンジニアとして働いているScottですが、下積み時代は長く、多くの有名アーティストとスタジオ・エンジニアとして働いて来ました。その中の一人に今はQueenとともに活動している、Paul Rodgersがいました。</p>

<p>Paul Rodgersはブルースを主体としたロックバンド、Freeを経て、Bad Company、 the Firm, the Law等を渡り歩き80年代前半にソロ活動を行うようになりました。'93年に発売されたアルバムに"Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters"と言うものがあります。Scottはこのアルバムの録音を手伝ったそうです。</p>

<p>このアルバムですが、Rodgersがあこがれて止まなかったブルースマン、Muddy Waterの曲を中心に作られていて、やはり目玉はゲストギタープレーヤー達でしょう。 Jeff Beck, Buddy Guy, Gary Moore, Richie Sambora, Neal Schon, Trevor Rabin,Slash, Steve Miller, Brian Setzer, David Gilmour そしてBrian May。どのギターリストを取っても個性あるプレーヤーばかり。数々のバンドを渡り歩きスタジオやツアーを色々なミュージシャンとともにしたRodgersだからこそ揃えられた顔ぶれだと思います。</p>

<p>Scottが話してくれたことはこれらのギターリストたちの話ではなくRodgers本人のことでした。プロデューサーにボーカル取りの準備を頼まれたScottは幾つかの高性能なマイクロフォンをライブ・ルーム(またはアイソ・ブース。ミキシングボードの部屋ではなく、楽器を録音する部屋)に準備してRodgersを待っていたそうです。準備をしてしばらくするとRodgersがスタジオに到着。気さくな人で初めて会うScottにまるで友達のように挨拶をしてきたそうです。挨拶の後にRodgersが言った言葉にScottは驚かされました。「(Shure)SM57をコントロール・ルーム(ミキシング・ボードのある部屋)に持ってきてくれないか?ここで歌う」と言ったそうです。SM57はスタジオやライブで最も使われるマイクの一つではありますが、値段も安くとても高性能とは言えません。勿論、使い方によってはその性能を十分発揮するマイクではあります。が、Scottが準備したどのマイクと比べると音のひろい方は良いとは思えず、Rodgerが冗談を言っているのだと思ったそうです。<br />
<img alt="sm57.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/sm57.jpg" width="300" height="300" /></p>

<p>ScottがSM57を準備すると、Rodgersはそれを取りミキシング・ボードの目の前に座ったと言うのです。ポップ・フィルター(強く吐いた息でできるノイズを取り除く網またはスポンジでできた物)も付けず、しかもスピーカーの目の前で歌うと言う事はエンジニアに取ってはあまり嬉しい事ではありません。このやり方はスクラッチ(ガイド)・ボーカル取り(録音時、バンドが何処を弾いているか分かり安くするための仮のボーカル・トラック)の時にやることはありますが、最終的なボーカル取りではあまり行われません。しかも手に持って歌うとなればノイズを拾ってしまいます。</p>

<p>そんな事はお構いなしでRodgersは次から次へと曲を歌いました。Rodgersの魂溢れる歌声を横で聴きながら録音するScottは、殆んどの曲が1テイクだけと言う事に気付きまた驚かされたそうです。きっと若い頃に歌いこんでいた曲ばかりなので、2回歌う必要はなかったようです。ヘッドフォンを使わずにライブ感覚でバンドの音が良く聴こえるところでマイクを握りながら歌う。これが彼に取って歌いやすい環境であったのでしょう。ギターリストがギターに拘るよう、彼はマイクに拘っていたのかも知れません。自分のベストを出せる環境で歌う、それもプロのやり方の一つでしょう。豪華なゲスト・ギターリストのプレーを楽しむのもさることながら、そんなプロ魂のRodgersの歌に注目して聴くのも面白いかも知れません。</p>

<p></p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a><br />
トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a></p>

<p>↓でトシさんのツアー日記が見れます。<br />
<a href="http://toshimanaki.blogspot.com/">http://toshimanaki.blogspot.com/</a></p>]]>

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<title>第8回：the  Melvins &quot;A Senile Animal&quot;</title>
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/2006/09/8the_melvins_a.html" />
<modified>2007-10-13T13:21:30Z</modified>
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<summary type="text/plain">ご無沙汰しています。最近仕事と私生活で様々な事があり,決して&quot;忙しすぎた&quot;と言う...</summary>
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<name>admin</name>
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<email>maiko@dooga.com</email>
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<![CDATA[<p>ご無沙汰しています。最近仕事と私生活で様々な事があり,決して"忙しすぎた"と言うわけでは無いのですが,書くタイミングを失っていました。人間がファッションに囚われる事と同じで近代音楽は商業化を強いられ同じようなバンド,曲が溢れています。でも人生に色々な事が起きるようバンドも色々な形があってもよいと思います。今回紹介するのはもう５年以上仕事をさせてもらっているバンドMelivnsの作品です。このコラムの読者の皆さんは自分と彼等の関係をご存知だとはおもいますが,彼等の作品を聴いたことがあるでしょうか？今まで彼等の作品を手がけてきて同じようなアルバムが一枚もないのです。彼等の素晴らしい所は他のバンドと異なるだけでなく自分達の作品のマンネリ化を避け,２０年以上続いている今,なお進化しつづけている事です。今回の彼等の作品の大きな違いは新しい２人のメンバーです。ベースが替わった事。そしてドラマーが１人増えツインドラムになった事です。その新生Melvinsによる新作"A Senile Animal"が１０月に出るのでその宣伝も兼ねそのアルバムを曲ごとに分析したいと思います。</p>

<p><img alt="A Senile Animal.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/A Senile Animal.jpg" width="200" height="179" /><br />
	1 	"The Talking Horse" - 2:41<br />
	2 	"Blood Witch" - 2:45<br />
	3 	"Civilized Worm" - 5:57<br />
	4 	"A History of Drunks" - 2:20<br />
	5 	"Rat Faced Granny" - 2:41<br />
	6 	"The Hawk" - 2:35<br />
	7 	"You've Never Been Right" - 2:30<br />
	8 	"A History of Bad Men" - 6:43<br />
	9 	"The Mechanical Bride" - 6:26<br />
	10 	"A Vast Filthy Prison" - 6:44<br />
 <br />
新しい２人のメンバーはBig BusinessというJared Warren(Bass/Vocal)とCoady Willis(Drums)のシアトル出身の２人からなるバンドです。ライブを数回観た事がありますがとても２人組のバンドとは思えない重圧感。Coadyのその細い体からは想像のつかない,力強くアグレッシブなドラムさばき。それに加え,ベースアンプを２つ,時には３つ使いギターやキーボードのない分,他の楽器の音域をも補うベース。そして180cm後半はあるJeradの大きな体からは想像のつかない高い声はドラムとベースの爆音に負けず劣らず突き抜けてきます。そんな彼等がMelvinsに加わったと言う事は...音のインフォメーションが...音のケンカです。それをどうやって料理するか,録音の日数が少なかったためもあり,準備と構想を念入りに行いました。<br />
 <br />
チャイニーズゴングとベースの爆音で始まるアルバムのオープニングを飾るのが"The Talking Horse"。「あれ？ベースが真中にない」と思う人もいると思いますが,のっけからベースが2つで左右のチャンネルに振り分けてあります。前奏はDale Croverのみドラムが右チャンネルから聴こえてきます。0:39でドラムが2ついなる事に気付くと思います。1:48ではさまざまなパーカッションを使っている"ヒップホップセクション"が聴かれます。そこでは通称808(Ｒｏｌａｎｄのドラムマシンのモデルナンバーから取ったもの)と呼ばれるベースドラム音のサンプルを入れてより最近(?)のグルーヴ感を意識しています。これは自分がメンバーには内緒で入れておいたのですが,次の日にＪａｒｅｄがラフミックス(録音の途中などでやる録音やアレンジを確認するための簡単なミックス)を車の中で聴いたらしく,「車のサブ(低音スピーカー)で聴き取れたんだけど,808入れたでしょう?」とそれくらいの低音なので大きなスピーカーでしか分からないとは思います。<br />
<img alt="drum_toshi_kasai.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/drum_toshi_kasai.jpg" width="450" height="300" /><br />
Photo by Kaz Tsurudome</p>

<p>ミュートの聴いたギターとベースの演奏によるミドルテンポでヘビーな2曲目が"Blood Witch”。 どことなくEn Vogueを思い出させる(？)ボーカルはメンバー全員4人によるもの。Coadyは今まで"叫びもの"以外でボーカルの録音をしたことがなかったそうですが初めてにしてはなかなかのものでした。曲に空間があるので全ての楽器が聴きやすくなっていると思います。後半はベースに歪みがかかりスネアのリムショットを使ったりして前半との違いを出しています。<br />
 <br />
"Civilized Worm"はこのアルバムのシングル的な曲です。ツインドラムと聴いて実験的アルバムを予想していた自分が最も驚かされた曲です。メロディー,雰囲気,展開どれをとっても素晴らしと思いました。何所となく一連の70年代のバンドを彷彿させます。T-Rex, the Sweet, Queen, Cheap TrickそしてLed  Zeppelin等の影響が伺えます。自分もその手のバンドに影響されているためMelvinsの曲で一番好きなものになりそうです。重ね取りされたBuzz Osborneのボ−カルが左側に広がり,ハーモニーを担当するJaredのボーカルは右チャンネルに広がっています。ブレークダウン終了後の1:56で3つ目の重ね取りされたドラムが出てきます。3:41ではJaredによる叫びのハーモニーが曲全体を考えた時2つのセクションに分かられているものをうまく繋ぐ役目をしています。その直後3:48からは後半のセクションとなるのですがここからはDaleとJaredによるボーカルです。Daleが真中,Jaredが左右に振り分けています。2つのドラムソロで始まり3つのドラムソロで幕を閉じます。Melvinsを聴いた事がない人にはこの曲をお薦めします。<br />
 <br />
Civilized Wormに続きMelvinsファンのみならずロックファンを魅了するであろう4曲目が"A Hisroy of Drunks"です。軽いギターが左右に別れていて,真中に重いギターが3本目となっています。両脇はFender Japan製のMustang,90年代頭に$400くらいで手に入れたそうです。それにXoticの<a href="http://www.prosoundcommunications.com/products/xotic/effects/bb_preamp/index.html">BB Preamp</a>(わざとらしく書いているわけではありません)を通し自分が所有するGretsch 6161と言う'59年に作られたアンプに差し込んでいます。真中はBuzzのLes Paul CustomをBossのBass Overdriveを通してSunn Ampに差し込むと言った彼のメインのセッティングです。両脇のギターを大きめにして曲全体を軽く聴こえるように作っています。その結果,Buzz,Dale,Jaredのボーカルが浮きだって聴こえて来ると思います。<br />
<img alt="amp_toshi_kasai.JPG" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/amp_toshi_kasai.JPG" width="450" height="338" /><br />
Photo by Tomo Kiriu </p>

<p>ここから先の3曲は彼等が"トリロジ−"と名づけた速いテンポでヘビーなものが続きます。その始めが"Rat Faced Granny"。BuzzのLes Paul Customがメインで左右に録音されています。1:13で出てくる高い音のギターは自分の所有するFender Japan製のTelecasterを自分が作ったFuzz,"T-Fuzz"に通しています。軽い音な上,Fuzzがかかりかなり高い周波数をイコライザーで強調してそれにエコーをかけているのでLes Paulの音とは全く違った楽器に聴こえて来ると思います。ボーカルはBuzzとJaredの2人のみです。<br />
 <br />
その次が'The Hawk"です。これもLes Paulがメインになっています。ベースが左右にふられている上,かなりの低音を意識しているので小さいスピーカーで聴く分には聴き取り辛いと思います。前半のボーカルはBuzzとJaredのみですが,1:49からメンバー全員で歌っています。1:54でかすかに聴こえて来るのがT-Fuzzを使ったギターです。<br />
 <br />
三部作の最後を飾るのが"You've Never Been Right"です。その前の2曲よりドラムが出てきていると思います。ボーカルにステレオのトレモロ効果を加えています。これらの効果は他の2曲と感じが似ているのでその2曲と差をつけ聴き手を飽きないようにしています。3本のギターが入っています。真中からメローディーラインを奏でるソロギターもLes Paulによるものです。これらの3曲は全てドラムソロで終わることにお気づきだと思います。これはライブでドラムソロ的なものに歌が加えられるような演出を意識して作られています。"You've Never..."の最後に聴こえて来るLo-Fiな音はミニカセットを使って録音されたドラムの音です。前回のAltamontの録音(第7回参照)でも使った録音方法ですが,今回はドラムが2つと言う事でもう一つ買って2つのドラムの前においてその方法を全曲で使用しました。ただ全ての曲のミックスで使ったわけではありません。<br />
 <br />
ここから先,最後まで3曲スローテンポで彼等が時々"ストーナーロック"に分類される訳がなんとなく分かるような曲が続きます。その始めが"A History of Bad Men"です。これはJaredがメインのボーカルを務め,Buzzがそのボーカルから一つしたのオクターブで歌っています。2:14から3:03あたりまでのボーカルはJaredのみが8度ほどの重ね取りをしたものです。この曲をヘッドフォンで聴いていただくと分かるのですが,所々でドラムに変化があります。これらにはオートメーション(ミックス時のフェイダー等の自動操作)を利用しています。ドラムが左右に動いたり,突然ドラムの幅が狭くなったりしている事に気付くと思います。4:48秒からのドラムに使われる効果はヘッドフォンでなくとも聴き取れると思います。上に書いたミニカセットを含め,他の様々な質の低いマイクを6,7個スタジオに仕掛けました。それらと小さいコンソールを使い,それらの音源をもう一台のコンピューターに録音して後からシンクロナイズさせました。その他にも後からドラムのみを再生してエフェクトをかけたものもあります。4;46で聴こえる刀に使われる効果音のようなものは, ドラムを2つの小さなスピーカーで再生し2つのマイクで拾うのですが,この時にちょっとした工夫をしました。ワイアレスマイクを二本使い,それらを90度くらいの扇型の方向にして棒に括り付け固定します。それを離れて置かれた2つのスピ−カ?の前に持ってきて再生時にその棒を回しそのマイクから取れる音を録音しました。つまりドップラー効果のようなものが生まれます。レズリースピーカーの反対の原理で,なっている物が回るのではなく,録音するものが回っている。つまり聴いている人がくるくる回る感じになります。これをやり終えたとき,これを思いつくほどの時間があった自分と,誰もこんな事をやっても気付いてくれないであろう事に虚しさを感じました。<br />
 <br />
ミックス最終日に長いツアーの中休みに家に帰ってきていたToolのAdam Jonesがスタ<br />
ジオを訪れました。その日にミックスの確認を兼ねて全曲を聴いていた時,Adamが「今までのMelvinsの曲で最も俺が好きな曲だ」と絶賛したのが9曲目の”The Mechanical Bride"です。全てのボーカルにエコーが他の曲以上にかかっています。Buzzとハーモニーを歌うDaleにはPlate Reverb(名のとおり鉄のプレートの反響を使ったリバーブ)がかかっていますが,Jaredには他のエコーをかけ全く別の場所で歌っているようにしています。この曲だけドラムの配置が違います。他の曲は右利きのDaleが左端から真中,左利きのCoadyが左端から真中,つまりタムタムが高い物から低いものに移って行く極一般的なフィルを彼等が同時に行った時,両脇から真中に流れていきます。この曲に関してはCoadyのドラムセットを全て左右をひっくり返しました。つまり右利きのドラマーが2人いるように聴こえます。ドラムフィルを行った時,Daleは右端から真中,Coadyは真中から左端に流れるようになっています。これらはあらかじめドラムは一つ一つ別々のトラックに録音されているためミックス時に配置を換えることが出来ます。<br />
 <br />
最後の曲,"A Vast Filthy Prison"はイントロからなにか変な感じを受けると思います。左側から聴こえるCoadyのドラムは4分の4拍子を刻むのに対してDaleは8分の11拍子を刻んでいます。4拍子に置き換えると5.5,つまり一拍半のずれが出てきます。この曲は彼等がもっとも難しいと曲と考えていたのは無理もありません。歌が入っている所にスネアロールがありますがこれは重ね取りされたものです。つまり4つのスネアドラムがこの曲には使われています。<br />
 <br />
このアルバムは13日間で録音,ミックスされたました。ドラムに使われたマイクは"遊び"のものを含めると30個を越えています。ツインドラムと言う事で多くのMelvinsファンは実験的アルバムを想像した事だと思います。でも蓋を開けてみると,しっかりした曲がありボーカルアルバムとも言えるアルバムになっています。 "You can still tell it's us, but we've tried to grow. It's way better than all of our other stuff‐way better." MTVのインタヴューでBuzzが言った言葉です。進化しつづけるバンドMelvinsの最高傑作と自らが言っています。これはMelvinsファンのみならずロックファン,音楽ファンそして音キチにも聴いてもらいたい一枚です。MP3の音源をイヤーフォンで聴くのではなく,CDを買って大きなスピーカーでドラムの爆音を体感していただきたいものです。</p>

<p>日本の方も↓で購入できます。<br />
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<p>↓でこのセッションのトシさんの日記が読めます。<br />
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<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a><br />
トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a></p>]]>

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<title>第7回：Altamont（アルタモント）&quot; The Monkees&apos; Uncle &quot; 続編</title>
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<modified>2007-10-13T13:21:29Z</modified>
<issued>2005-12-19T00:14:22Z</issued>
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<summary type="text/plain">ツアーに行って来ました。　アメリカ西海岸だけの２週間足らずの小さいものですが、行...</summary>
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<name>admin</name>
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<email>maiko@dooga.com</email>
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<![CDATA[<p>ツアーに行って来ました。　アメリカ西海岸だけの２週間足らずの小さいものですが、行って来ました。　人生初めてのツアーがアメリカでの事とは、正直甘やかされているような...　しかもJello Biafra with the Melvinsの前座と来た時には、会場を埋める心配がありません。　完全に甘やかされました。　が、所詮はアンダーグラウンド、飛行機での移動もなければグッズの販売も自分達でやらなければいけません。　それほど楽なツアーではありませんでした。　しかも全日程風邪気味で挑んだステージ、　鼻をたらしながらやっておりました。　暗がりのステージで本当に良かったです。　まぁツアーの事はこれくらいにしまして、前回の続き、　アルバムの種明かしをしたいと思います。　</p>

<p>痛快なロックナンバー、６曲目の”Pedigree”はＤａｎがギター、Ｄａｌｅがベース、ドラムを弾いています。 ギターはギターアンプを使わずに直接コンソール（ミキサー）に入れてファジーな音を作っています。The Beatles（ビートルズ）の”Revolution（”Hey Juｄｅ”のB面またはPast Masters, Vol. 2のヴァージョン）”も同じやり方でファズサウンドを作ったと言われています。 エンディング３分１０秒と２分１１秒から始まるちょっと遠くに聴こえるドラムはJoeyの演奏によるもので、メインのDaleと同じドラムセットを使ったため、その音と喧嘩しないようフェイズ（位相）を使ってちょっとした工夫をしています（かなり専門的になってきたので、何を書いているか分からないと思っている人が多いと思うのでこの辺にしておきます）。　<br />
 <br />
<img alt="Monkees' Uncle Cover smaller.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/Monkees' Uncle Cover smaller.jpg" width="330" height="330" /></p>

<p>奇妙な声で始まる7曲目がタイトル曲、”Monkees'　Uncle"。 始まりの声はDanの娘が残したメッセージのスピードを変えたものです。　その後にSashaがドラムを弾きノイズが加わります。 31秒に左から聴こえるものはFender　Rhodesに最新版のDigitechのWhammyをつなげ、右手でRhodesを弾き、左手でWhammyのプログラムを変えたりペダルを操作して出しているノイズです。 34秒に右側に加わる音は先のものにSnarling　DogsのMold Sporeを加え、それを足で操作しています。 その後、39秒あたりで出てくるノイズはDaleがお気に入りのGibson ‘57 Les Paul Goldtop(リ・イシュー)をフィードバックさせたりしています。 ちなみにこの曲はDaleが子供の時観たElvisに対する思いを歌ったもので、ライブでは自分がウクレレ（エレクトッリク/アコースティック）を弾いています。<br />
 <br />
'80年代のヘビーメタルを思い浮かばせるギターサウンドを持った8曲目が"Bloodenling"です。　この曲も中間から後半はかなり遊んでいます。　1分13秒にあるギターソロはDanが購入したLine6のベースPODに、Daleの所有するHagstromギターを通したものでアンプは使っていません。　その後1分30秒から出て来る高音のカネのような音は、先と同じセッティングでギターの1、２弦をひねって、それをピックしている音です(写真↓*ちょっと分かりづらいかもしれません)。　それをミックスでパンをばらばらに行っています。　同じ１分３０秒のタイミングで聴こえてくる声は、Daleが色々なフェクターを通したギターアンプに歌って、それをマイクで拾ったものです。　<br />
 <br />
<img alt="PB260028.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/PB260028.jpg" width="358" height="269" /></p>

<p>７分に及ぶエピック、９曲の"Easter Sunday"ではDaleがギターをめちゃくちゃに弾きたいがために収録された曲と言ってもいいでしょう。　Daleの弾くアコースティックギターで始まり、その後、　一本のエレキギター、ノイズギター、ベース、ドラム、そして自分の弾くHammond B３オルガンによる至って簡単な編成です。　勿論、遊び心は中盤からドンと出てきます。　１分１４秒から聴こえるサステーンのかかったギターはDaleが弾き、アナログ・ディレイのフィードバックを自分が操作しながら録音されています。　３分３０秒前後からドラムの音が変わっているのに気付くと思います。　それはSONYのM-529V(写真↓)と言うマイクロカセットをドラムキットの近くにおいて録音して、それをコンピューターの中で編集したものです。　なぜ編集が必要かというと、アナログで音楽用に再生、録音スピードが精密に作られているわけでもなく、シンクロナイズ機能が付いている訳でもありません。　なのでプロ録音用のアナログテープマシーンやコンピューターとは再生スピードが合いません。　なので緻密な編集が必要となってきます。　３分５５秒からまたドラムの音が変わる事に気付くと思います。　これはバケツをひっくり返し、その中にマイクを入れ、バケツの底が上になっているその上に多数のペーパークリップをのせて、振動が来るたびに雑音が出るようにしています。　これをテープの１トラックを使って録音しています。　それらをミックスの時にオートメーションを使ってフェードイン/アウトしているのです。　　<br />
 <br />
<img alt="PB260026mc.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/archives/PB260026mc.jpg" width="410" height="307" /><br />
 <br />
”Bull Ramus”はDanとDaleがDaleの自宅で取ったもので、ドラムにテラミン等のノイズを入れています。　かなり酔っ払った時にDanがドラムを叩き、Daleがノイズを作って基盤を作りました。　人のうめき声のように聴こえてくるのはＤａｌｅが昔飼っていた愛犬”ピンク”の鳴き声で、それを自分がコンピューターの中で再生の速さを換えたり色々他のエフェクトを使って作ったものです。　ちょっとした遊び曲です。　（*お詫び:　前回のコラムの曲順の９曲目と１０曲目が入れ替わっておりました。　アルバムが発売される前にDaleから直接メールされたものを載せたのですけど...）<br />
 <br />
1）. FRANK BANK<br />
2）. BATHROOM CREEP<br />
3）. DUM DUM FEVER<br />
4）. EL STUPIDO<br />
5）. LAUGHING BOY<br />
6）. PEDIGREE<br />
7）. MONKEES UNCLE<br />
8）. THE BLOODENING<br />
9）. EASTER SUNDAY<br />
10）. BULL RAMUS<br />
11）. IN A BETTER WORLD</p>

<p><br />
 最後を閉めるのが、'７０年代後半から'８０年代頭にかけてLos Angelsを中心に活躍した、幻のシンセパンクバンド、Screamersのカバー曲、"In A Better World"です。　この曲はこのアルバムで最もストレートな曲であまり効果的なエフェクトやトリックは使っていません。　かなりオリジナルに近く演奏されていますが、編成が大きく異なります。　まずScreamersはボーカル、ドラムに２人のキーボードプレーヤーからなっています。　つまりベースもギターもいません。　Altamontのヴァージョンはボーカル/ギター、ベース、ドラムに自分がFender Rhodesに歪をかけて（これはScreamersと一緒）弾いたものとB３オルガンを重ねています。　オリジナルよりはるかに"重く"出来ていると思います。　ちなみにこの曲がライブでも閉めをくくり、　評判も良く、「Screamersのカバーは渋いね！」と言うお客さんの声もよく聞かれました。　<br />
 <br />
と、こう言った感じで作られているのですが、お分かりになったでしょうか？　「別にこんな事を知っても飯にありつけない！」と思う人がいらっしゃると思いますが、自分はそれで食っています。　こういうことが好きな人には面白いと思いますが、そうでない方も興味を示していただければ嬉しいです。　ちなみに最近mixiを始めました（Altamontで検索していただければ、たどり着くと思います）。　そこに日記としてツアーの模様を書いています。　是非読んでやってください。　mixiに入っていない方は<a href="http://toshimanaki.blogspot.com/">http://toshimanaki.blogspot.com/</a>の自分のブログの方にも書くつもりなのでチェックしてみてください。　もう一つついでに最近Myspaceと言うところでAltamontのサイトを作りました。　こっちは会員でない方もみられますし、　4曲のまるごと聴く事が出来ます。　是非お試しください。　<a href="http://www.myspace.com/altamontband">www.myspace.com/altamontband</a></p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら。</a></p>

<p>トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら。</a></p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

</content>
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<title>第6回：Altamont（アルタモント）&quot; The Monkees&apos; Uncle &quot;</title>
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<modified>2007-10-13T13:21:29Z</modified>
<issued>2005-10-04T20:22:48Z</issued>
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自分が音楽家になることをあきらめたのが２0歳前後でした。　というのも、色々な...</summary>
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<email>maiko@dooga.com</email>
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<![CDATA[<center><img alt="toshi.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/yumi/toshi.jpg" width="500" height="500" /><center>

<p>自分が音楽家になることをあきらめたのが２0歳前後でした。　というのも、色々な音楽が好きなためバンドなどを作ってしまったときには部類に分けられ、決められた曲を毎晩のごとくリハーサルスタジオそしてコンサート会場で弾かなくてはならない事が頭によっぎたからです。　まぁ、それは屁理屈で実際はいくら練習してもうまくならなかったのが本当の理由なんですけど。　１０代の頃からプロデューサーまたは作曲家になれればとも思っていて、エンジニアからその道を開いた人間もいると考えていくようになりました。　ちょうどそんなことを考えていた時期に友人がエンジニアの学校を勧めてくれて、そこへ行くことを決意したのです。　その学校を卒業して数年たち、スタジオで色々な人々と働いてきました。　自分の人生を大きく変えるバンドにも出会いました。　Toolとの出会い．．．　そのギタープレーヤーのAdam　Jones（アダム・ジョンーズ）が紹介してくれたのが "God Father of Grunge"とか”アンダーグラウンドロックの帝王”と呼ばれているバンド、the Melvins（メルヴィンズ）です。　彼らとの出会いはまさに自分の人生、音楽観を大きく変えることとなりました。　そしてそのバンドのドラマー、Dale Crover（デール・クロヴァー）が彼のサイドプロジェクトの録音、プロデュースをやって欲しいと自分に頼んできたのです。　そしてそのＣＤ、"The Monkees' Uncle（モンキーズ・アンクル）"が完成しました。　完成してそのプロモーションとしての記事が彼らのレーベル、AntAcidAudioに記載されていました。　その記事をよーく見てみると自分の名前がオルガン奏者として載っているのです。　いつの間にかバンドに参加することになっていたのです。　ダチョウ倶楽部の名文句が頭に響きました。　本当に知らなかったのです。　今回と次回かその次かに分けた２回は”聴いてくれ、この１枚！”ではなく、”買ってくれ、聴きこんでくれ、この１枚！”として、そのバンド、Altamont（アルタモント）の "The Monkees' Uncle" を紹介させてもらいます。</p>

<center><img alt="toshi2.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/yumi/toshi2.jpg" width="500" height="333" /><center>

<p>まずはメンバーを紹介させてもらいます。　まず始めは、このコラムの読者の皆さんはもう読み飽きた名前でしょうが、Dale Crover がギター、ヴォーカル、１曲だけベース、そして数曲でのドラムを担当しています。　サンフランシスコ在住のイケメン（死語なのでしょうか？）、Dan Southwick（ダン・サウスウィック）が一曲を除いてすべての曲のベース、ドラムとギターを１曲づつ弾いています。　同じくサンフランシスコ在住で元Acid　King（アシッド・キング）のJoey Osbourne（ジョーイ・オズボーン）が４曲ドラムを弾いています。　オーストラリア出身の大男Sasha Popovich（サーシャ・ポポヴィック）が４曲でドラム、そして１曲でメタルタンバリンを弾いています。　そしてもう一人のイケメン、Toshi Kasai（トシ・カサイ）がＢ３オルガン、フェンダー・ローズ、シンセサイザー等のキーボード楽器で数曲、パーカッションを１曲弾いています。　<br />
<br />
Ｍelvins とは別にもっとベーシックなロックバンドをやりたかったDale は１９９４年にその当時サンフランシスコに住んでいてルームメイトであった Dan を呼びかけ、Dan の友人で、当時の Acid King のドラマーの Joey の３人で Altamont を結成しました。　 Altamont とはサンフランシスコ郊外の土地名で、１９６９年に The Rolling Stones（ローリング・ストーンズ）がコンサートを行い、彼らが雇ったボディーガードが観客の一人を殺すと言ったロック史で最もおぞましい事件のひとつが起こった場所なのです。　その時のコンサートの模様は”Gimme Shelter”と言う映画にも収録されています。　「その事件が６０年代のロック史の幕を閉じた出来事」と語り継がれています。　その地名をバンド名に選んだこのバンドは６０年代、７０年代の音楽を意識したヘビーロックナンバーを引き下げ、１枚のEPと２枚の LP をサンフランシスコのMan's Ruin Recordsというレーベルから発売されていました<a href="http://www.melvins.com/altamont/#">http://www.melvins.com/altamont/#</a>。　残念ながらその会社が倒産してしまい、Ｄａｌｅは新しいレーベルを数年探していました。　そんな時に Melvins の所属するレーベル、Ipecac が姉妹会社、AntAcidAudio を設立。　そこに話を持っていくと興味を示し、その勢いでアルバム製作に移って行ったのです。　<br />
<br />
"The Monkees' Uncle" は以前の Altamont のアルバムに比べパンク色が強く、Melvins のように重いギターが”売り物”でもありません。　ヘビーな音楽が耐えられない人たちも楽しめるアルバムだと思っています。　ギターに関しては数種類を使い分け、アンプやエフェクターも多種多様、実験的な音も多く使われていますのでギター好き、音キチ（”キチ”は使って良い言葉でしょうか？）の方にも聴いてもらいたいです。　ただ単にアルバムの解説をしても面白みがないので、ここではそのアルバム製作の裏話というかネタ明かしをしたいと思います。　それも興味のない人には面白くはないとは思いますが、せっかくですので...</p>

<center><img alt="toshi3.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/yumi/toshi3.jpg" width="500" height="375" /><center>

<p><br />
<center>1）. FRANK BANK<br />
2）. BATHROOM CREEP<br />
3）. DUM DUM FEVER<br />
4）. EL STUPIDO<br />
5）. LAUGHING BOY<br />
6）. PEDIGREE<br />
7）. MONKEES UNCLE<br />
8）. THE BLOODENING<br />
9）. BULL RAMUS<br />
10）. EASTER SUNDAY<br />
11）. IN A BETTER WORLD<center></p>

<p>まず奇妙なパルス音で始まり痛快なロックナンバーに移り変わる１曲目が”Ｆｒａｎｋ　Ｂａｎｋ”です。　そのパルス音はマイクを小さいマーシャルアンプにつなげ、そのマイクをスピーカーに近づけた時に起こるフィードバックを録音したものです。　ミックス（ダウン）の時にはオートメーション（ミキサーの自動操作）を利用してそのパルス音が右と左に行ったり来たりしています。　ヘッドフォンで聴いていただくと分かると思います。　ギターはギブソンのＬＰやファイヤーバードを使っています。11秒、３５秒、３分０２秒で聴こえる高音はGibson（ギブソン）ファイヤーバードをギターキャビネットに近づけ、フィードバックを起こしながら演奏しています。　１分２２秒のファズギターは自分の手作りエフェクター”Ｔ-Ｆｕｚｚ”（写真右下）を利用しています。　</p>

<center><img alt="toshi4.bmp" src="http://www.prosoundcommunications.com/yumi/toshi4.bmp" width="500" height="375" /><center>

<p>２曲目の”Ｂａｔｈ　Room　Creep”も是非ヘッドフォンで聴いていただきたいです。　これもまたオートメーションをフル活用して楽器とヴォーカルの位置が変わって行きます。　まずはすべての楽器がモノラル、つまりは真中から聞こえてきて、ボーカルが右の方から聞こえてくると思います。　一番の終わった４３秒あたりでギターとドラムがステレオ、つまりは右と左の両方から聴こえてくるようになり、ボーカルが真中に来ます。　音の広がりを感じることでしょう。　３番に入った１分５０秒あたりでドラムの右と左が入れ替わります。　右にあったハイハットが左に移ります。　よく聴いていただかないと分からないかもしれません。<br />
<br />
かなりMelvinsの臭いがする３曲目が”Dum　Dum　Fever”です。　４５秒、３分０３秒で聴こえて来るタンバリンみたいな音はＭｅｔａｌ　ＣｒａｓｈｅｒとかＲｉｂｂｏｎ　Ｃｒａｓｈｅｒと言われるドラムセットに付ける楽器をＳａｓｈａがタンバリンのように手にもって弾いています。　それに右と左に別々の時間のディレイをかけているためぐるぐる回っているように聴こえます。１回目と２回目のディレイの時間を変えているためパターンが違うことに気づくと思います。　１分２０秒あたりから、時々歌詞の合間にあるギターリフと２回目のギターソロで聴こえるファズギターは”Ｔ-Ｆｕｚｚ”を利用しています。　２分４１秒、４分３９秒、と５分００秒に聴こえてくるベルのような音は蚤の市で買ったおもちゃのピアノ（写真中央）を使っています。　おもちゃのピアノやキーボードの載っている写真は実際にこのアルバムで使われたものです。　<br />
<br />
４曲目のノリの良いナンバーは”Ｅｌ　Ｓｔｕｐｉｄｏ”と言って、このアルバムの代表曲です。　これは１番から２番の歌のところはごく一般的な録音方法のみで行われていますが、２分４６秒から色々な楽器、エフェクトを取り入れています。　そこの部分からＥｂｏｗを使ったとギターに、自分の弾いたシンセサイザーがメロディーを弾き、ドラムのフィルにファイザーがかかっています。　３分１５秒から遠くのほうに聴こえる声はＤａｌｅが分けの分からない事を叫び、それをとある機材（ひ・み・つ）を使ってラジカセのラジオに送り、ラジカセの出力を使って録音しています。　耳のいい人はラジオの周波数（推定１２－１５ｋＨｚあたり）が聴こえてくる（３分４８秒あたりがピーク）と思います。<br />
<br />
５曲目はスタジオではなく、家の部屋で録音されたものです。　Ｂｒａｉｎ　Ｅｎｏ（ブライアン・イーノ）をかなり意識して作られた”Ｌｏｕｇｈｉｎｇ　Ｂｏｙ”はこのアルバムで最も実験的な曲です。　Ｄａｎの弾くリングモジュレーターに通したベースを基盤に色々な楽器や音が使われています。　Ｃｉｒｃｕｉｔ　Ｂｅｎｄｉｎｇ（サーキット・ベンディング）と呼ばれている、おもちゃのキーボードに改造が行われたものを２台使ったり、お湯が沸くと「ピー」となるヤカン（写真右中段）に水を入れたまま叩いたりしています。　始まってすぐに左側から聞こえてくるのが自分の改造したおもちゃのキーボート（写真左下と左中段）の音で、右から聞こえてくる「ポワーン」と鳴っているのがヤカンです。Daleのボーカルは何度か重ね取り（オーバーダビング）しているのですが、いくつかはコーラスを通して録音していて、１つはトランシーバーを使って録音しています。　所々で、特に３分超えたあたりの「はーあはー」と繰り返されているところの合間に聞こえる「ガッ！」と言う音は、トランシーバーの受信ボタンを切ったときになっている音です。　タクシーの無線で聴こえ音とほぼ同じです。　　<br />
<br />
とまぁ、「何を言ってか全然分かんねーよ！」と思う人が多いかもしれませんが、こんな風にアルバムが「どういう感じで、どういった機材により作られているのか」とか考えながら聴くのも面白いのではないでしょうか。　何度も聴いたことのある曲でもスピーカーやヘッドフォンを変えた途端、違って聴こえることや今まで気付かなかった音などが聴こえたと言った経験を持っている方も多いと思います。　ボーカルや楽器を弾く方は弾く楽器に耳が捕らわれ勝ちですが、そう言ったミュージシャンやプロデューサーが長い時間をかけて作った、”小細工”を注意して聴くのも面白いのではないでしょうか。　ちなみにこのアルバムはDaleと自分とのプロダクション・ユニット、Deaf　Nephews（デフ・ネフューズ）のプロデュースによるものです。　Deaf NephewsはJello Biafra with the Melvins の２枚目のアルバム、"Sieg Howdy!"　<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000AC7P2O/249-3690441-7261153">http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000AC7P2O</a>の最後に収録されている曲、"Caped Crusader (Subway Ｇas / Hello Kitty mix）"も手がけています。　こちらは９月２７日発売です。　買って下さい！<br />
　<br />
このバンド、Altamont は10月の終わりから11月の中ごろにかけアメリカ西海岸に沿った小さなツアーを行う予定です。　Jello Biafra with the Melvins の前座としていくつかの町を回る予定です。　詳しい日にちが決まり次第記載させていただきます。　この続き6曲目から最後の11曲目についてはツアーでの出来事などを交えて書きたいと思っています。　お時間、お金に余裕のある方は是非ライブに足を運んでください。　自分はおお暴れしたいと思っています。<br />
<br />
<a href="http://toshimanaki.blogspot.com/">http://toshimanaki.blogspot.com</a>　自分のブログです。<br />
<a href="http://www.antacidaudio.com/altamont_bio.html">http://www.antacidaudio.com/altamont_bio.html</a>　Altaｍontの公式サイトのバイオグラフィーです。<br />
<a href="http://www.alternativetentacles.com/product.php?product=1164">http://www.alternativetentacles.com/product.php?product=1164&sd=Qik5vmTFImUYsI4K25V</a>　Jello Biafra with the Melvins の2作目 "Sieg Howdy!"の公式サイトによるレヴューです。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>

<p><br />
 　<br />
 </p>]]>

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<title>第5回：The Who &quot;The Kids Are Alright(Movie)&quot;</title>
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<modified>2007-10-13T13:21:29Z</modified>
<issued>2005-08-08T07:57:15Z</issued>
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先日、行われたLive８をアメリカABCの放送で拝見しました。正直、２０年...</summary>
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<![CDATA[<center><img alt="TheKidsarealright.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/TheKidsarealright.jpg" width="333" height="475" /></center>

<p><br />
先日、行われたLive８をアメリカABCの放送で拝見しました。正直、２０年前テレビで観た時のLive Aidほどの衝撃はありませんでした。 と言うのも、２時間枠と時間も限られており、１アーティストにつき１曲で、そのアーティストごとの選曲もありきたり(何度も耳にした個々のヒット曲)で、 ２０年前のものと比べると.......　それと多少この音楽業界の裏側を知ってしまった自分には、幾つかのアーティストが偽善者にみえてきて、素直に観る事が出来ませんでした。でもこのメッセージ性のない音楽が飛び交う中、こういったコンサートを企画してくれた事が大変嬉しく思えましたし、 企画をしたBob Geldof(ボブ・ゲルドフ)のステージでのスピーチは説得力があり、この世の中について考えさせられるものでした。勿論、良いパフォーマンスをするバンドも多く、DVDの発売を待ちきれません。 元Eurythmics(ユーリズミックス)のAnnie Lennox(アニー・レノックス)がピアノで弾き語りた"Why"では、バックにアフリカの飢餓で苦しむ子供たちの映像を交えていて、なんとも感動的に歌っていたのが印象に残っています。 Pink Floyd(ピンクフロイド)の再結成は多くの音楽ファンを喜ばしたに違いません。そして多くのメディアの中で一番のパフォーマンスだったと言われたのがThe Who(フー)です。 今回はCD、レコードではなく、そのThe Whoの奇跡を追ったドキュメンタリー映画、"The Kids Are Alright(キッズ・アー・オールライト)"について語らせてもらいます。</p>

<p>The WhoはボーカルのRoger Daltrey(ロジャー・ダルトリー)、 ギターのPete Townshend(ピート・タウンゼント)、ベースのJohn Entwistle(ジョン・エントウィッスル)、そしてドラマーのKeith Moon(キース・ムーン)により1964年にイギリスで結成されました。 初期のThe Whoのアルバムからは50年代のロックや、60年代始めのJames Brown(ジェームス・ブラウン)を始めとするファンクやソウルの影響が見られます。 ちなみに彼らのファーストアルバム"My Generation(マイ・ジェネレーション)"にはJames Brownの"Please, Please, Please"が収録されています。 そんな彼らもアルバムを重ねるごとに実験になって行きます。 The Beatlesの行ったようにサイケデリックになったり、またアルバム"Tommy”では同名の映画のために作られたロックオペラなるコンセプトアルバムを作ったり、そして"Who's Next”で聴かれるシンセサイザーを画期的に使った事などで彼らの音楽性の豊かさを開花して行きます。</p>

<p>The Whoがデビューした頃のイギリスでは、The Beatles(ビートルズ)に続けと多くのバンドで溢れてました。 The Whoもその多くのバンドの一つでしたが、The Beatlesとの大きな違いは彼らのパワフルさでした。第三回に書いてある様、彼らはパンクの原点とも言われていたくらい、その荒々しさは当時のバンドの中では異例でした。ステージでのパフォーマンスは、後に彼らに影響されたパンクバンドと比べても、はるかに暴力的で野生的だったと思います。 Rogerは叫ぶように歌い、マイクを振り回し、 Peteは踊ったり腕をぶんぶん降ってギターを弾き、終いにはギターを壊すし、Keithはタムタムを弾きまくり、ドラムをメチャクチャにします。ただ、Johnだけがベースを黙々と弾き、時々歌ったりもしています。この映画を見ていれば分りますがそのエネルギーの出し方は他のバンドではあまり見られないと思います。彼らがパンクの枠から外されている要因に彼らの音楽性、そして演奏力があった事からだと思われます。 昨年のAerosmith(エアロスミス)との来日公演でそれを目のあたりにした人も多いでしょう。</p>

<p>この映画のオープニングを飾るのがThe WhoがアメリカのコメディーTVショー、"the Smothers Brothers Comedy Hour"に出演した時の模様です。 演奏した曲は彼らの初期の名曲、"My Generation"。ちょっと変ったバンド紹介で始まり、その曲の終わりにはKeithのベースドラムが爆発したのです。それが起こる事を知らされていなかったPeteはドラムの直ぐ側に立っていたため、それとKeithが火薬の量を入れすぎたの事により、その爆風で Peteの髪の毛はめちゃくちゃになり、その爆音によりしばらく片方の聴力を失われたそうです。 その直後、司会者のTom Smotherが唖然とした顔をしてフォークギターを持ってPeteに近づくと、Peteはそれを奪い取り、床に叩き付け、Tomも一緒になって壊し始めます。 その後も幾つか彼らがコンサートでギターとドラムを壊す映像が観られます。 宿泊先のホテルでも大暴れしていたようで, 幾つかのホテルではthe Whoに対しての注意書きがある所や、コンサート会場から彼らへの破損品に対する請求書等も観られ、彼らがいかに野生的なバンドだったことが伺えます。</p>

<p>The Whoのファンになった人にたまらないのが、６０、７０年代のコンサートがダイジェストで観る事が出来ます。 何といっても"Won't Get Fooled Again"のライブには圧巻！エンディング直前にRogerが「イヤエ－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ィ！」と叫ぶ所で、Peteがカメラに向かってスライディング。こんなカッコイイバンドがあって良いのだろうか。 鳥肌が一生残ってしまうかと思ったくらい感動しました。 嘘だと思ったら観てみてください。少なくとも「カッコーイイー！」とは思うはずです。 楽しさが伝わって来るスタジオでの録音風景も入っています。プロ(端くれですけど)として言わしてもらいますと、ほとんどのスタジオ風景と言うのは実際に録音している事はなく、そのために歌ったり演奏しているふりをしているだけなのです。ただ実際の録音時の休憩時間等に取っている事も多く、実際に使っているスタジオや器材のセッティングを利用しているケースも少なくはありません。彼らも例外ではないと思います。</p>

<p>インタビューも交え、彼らのデビュー当時からこの映画が上映されるまでの'７０年代後半まで彼らの成長ぶり(？)と、彼らの音楽が変って行っている事も伺えます。例えば、"My Generation"から"Who Are You"を聴いて頂けると、音の違いや曲の雰囲気の違いで時代背景などが聴き取れます。選曲もよく、言うなればベスト盤ともいうべき映画でもあります。インタビューに関しては、Pete、John、Johnはまじめに答えていますが、とにかくKeithははちゃめちゃです。突然、服を脱いだりもしています。 Ringo Starr(リンゴスター)も友情(Keithの飲み友達？、彼もアル中の時期がありました)出演しています。RingoとKeithが酔っ払ってインタビューに答えている所もあります。Rogerが言っていた「ロックンロールにはなんの保証もない、やりたい事やるだけさ」(の様な事)を言っていたのもバンドの姿勢を感じさせ、いかにもthe Whoらしい事を言っていると思いました。後に、幾つかのアメリカのTV番組の監督や脚本家を勤める事となるJeff Stein(ジェフ スタイン)がそれらをうまく編集しています。 The Whoを知らない人も十分楽しめると思います。</p>

<p>残念な事に、'７８年、ドラマーのKeithはこの映画の公開を前にして、アル中、薬物中毒のリハビリの為に飲んでいた薬の量を間違え、そのまま床につき帰らぬ人となってしまいました。そしてベースのJohnも2002年に心臓発作のためラスベガスで死去しています。 それでも今なお、残った2人は元気いっぱいステージを暴れまくっています。 40年の歴史を持ったバンドは多くありません。 そんな彼らを観れるLive 8のDVDが待ち遠しく思っているのは自分だけでしょうか？ かれらの歴史が観れるこの映画は、「ライブとは何たるものか」とか「型にはまったものがどれだけつまらないか」とか訴えているようにも思えます。</p>

<p>去年の夏、アメリカではここ数年で最悪のコンサートの売り上げを記録したそうです。 その中の幾つかはキャンセルになる始末。商業的になりすぎてファンの気持ちを考えずに動いている音楽業界が送り出す見せかけだけのバンドや歌手はライブを見に行っても面白くなく、当然の結果だと思います。バックバンドがいなかったり(カラオケと同じ状態)、クチパクだったりと... 勿論、いいバンドも沢山いますが...　そんな中、最近のアメリカのテレビから「Old is new」と言う言葉を耳にします。それは最近の若者が６０年代、７０年代の音楽を再確認して聴いている事から来ています。最近の"いんちき臭い"音楽に飽きてきた世代の子供たちが、映画やコマーシャルから流れてくるthe Who等の名曲(アメリカでは第四回のELOとthe Whoの曲はかけまくられています)を聞き単純に「良い」と思うのも当然の事だと思います。この映画を観てライブでの楽しさを色々なバンドに勉強してもらいたいものです。 そして多くのファンがライブに足を向ける事を願います。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

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<title>第4回：Electric Light Orcestra (ELO／エレクトリック・ライト・オーケストラ)の Out of the Blue／アウト・オブ・ザ・ブルー</title>
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<![CDATA[<p>先日、ケーブルテレビで「コンサート・フォー・ジョージ」をやっていました。 エリック・クラプトンが中心となり、ビートルズ、ジョージ・ハリソンとレコーディングをともにしたミュージシャン、ジョージの友人達がジョージの１周忌に集まってロンドンで行われたコンサートなのです。 ポール・マッカートニーが「サムシング」を...ポールが弾くジョージの曲と言うだけで感動したのですが、それに加えてそれをポールのウクレレによるソロで始まり、後半にバンドが加わると言った素晴らしい演出が盛り上げていました。 ビートルズファンに限らず色々な音楽好きの人に観てもらいたいです。 今回はそのコンサートに出演し, そのコンサートのCDとDVDの音楽プロデュースを担当したJeff Lynne(ジェフ・リン)のバンド、Electric Light Orchestra (ELO／エレクトリック・ライト・オーケストラ)のアルバム、"Out of the Blue／アウト・オブ・ザ・ブルー"を紹介したいと思います。</p>

<p>唐突ながら、単なる自慢話を書かせてもらいます。 4年ほど前のある日、知り合いのギターテクから電話をもらいました。彼がその時働いていたバンドのべーシストが日本でしか売っていないベースを何とかして手に入れたいので、日本人である自分に何とか手だてを考えて手に入れて欲しいと頼んできたのです。彼が言うにはその時リハーサルの最中なので、リハーサルスタジオに来てそのべーシストと話して欲しいと言われ即座にスタジオに向かいました。行ってみると、そのベーシストはLAの売れっ子スタジオミュージシャンのMatt Bissonet(マット・ビソネット)で、兄のGregg(グレッグ)もいました。彼らはELOの"Zoom"(CD／DVDが出ています)ツアーに参加するため練習していたのです。そうです、そのリハーサルはELOのものだったのです。彼らの休憩時間にマットとそのべースの話をしているとグレッグがやってきて、ギターテクの友人と４人でちょっとした話でもりあがっていました。その時、奥から向かってくる人に気付きました。ジェフ・リンです。当時(今もですが)イギリス英語に慣れていなかった(アメリカ英語も慣れていませんけど...)自分はジェフと話を理解出来るか、と緊張して彼が来るのを待っていました。 「近づいてくる、何を話そう」と頭の中では色々なことが過ぎり、マットとグレッグの話をほとんど聞いていませんでした。５メートル、４メートルとジェフが近づいて来ます。あと２メートルといったその時、急に方向転換、ものの見事に無視され泣きそうになった事を覚えています。自慢出来る事はそのリハーサルスタジオで彼らの演奏を間近に聴けた事です。</p>

<p>そんな事はともかく、ELOは'69年にもとThe Move(ムーヴ)のRoy Wood(ロイ・ウッド)とジェフが中心となり、Rick Price(リック・プライス)、Bev Bevan(べヴ・ビーヴァン)の4人でイギリスで結成され、'７１年にヴァイオリン奏者のSteve Woolamを加え、ビートルズにクラシカル音楽のアレンジを加えたような曲を作りレコードデビューを果たしました。 ロイはその1枚を後にバンドを去り、ジェフがそれを引き継ぐ事になったのです。その後、ジェフが繰り出すポップセンスは"Evil Woman／イヴィル・ウーマン"、"Strange Magic／不思議な魔術"、"Telephone／テレフォン・ライン"等の多くのヒット曲を生み出しました。</p>

<p>この"アウト・オブ・ブルー"は'７７年発売され、ベスト盤の"Ole'ELO"を含めて８枚目にあたります(英国では"The Night the Light Went On／ELOライブ"を含め9枚目です)。 初期のELOはもろにビートルズの影響を隠せず、酷い評論もあったそうです。 ですがアルバムを重ねるごとにシンセサイザー等の近代技術の導入でビートルズとの違いを見せた事やジェフの独自の作曲センスが芽生え、４作目の"El Dorado／エルドラド"から着実にファンを増やしていきました。 その"エルドラド"、その次のアルバム"Face the Music／フェイス・ザ・ミュージック"、"A New World Record／オーロラの救世主"等の発売でシングル、アルバムともにアメリカ、イギリスで売れ始め着実にロックスターとしての地位を築いて行ったのです。 その集大成とも言うべくアルバムがこの"アウト・オブ・ザ・ブルー"です。</p>

<center><img alt="Out-of-the-Blue.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/Out-of-the-Blue.jpg" width="170" height="170" /></center>

<p><br />
このアルバムがELOを世界ツアーを行える規模にした事も事実で、その当時の日本公演で武道館を満員にもしたくらい日本でも彼らの知名度をあげたアルバムでもあります。 全17曲とお特で、当時はレコードで２枚組みでした。 ただ単に商業的なヒット曲をねらっているだけではなく、所々に効果音、シンセサイザーやボーコーダーを導入したりと実験的なアプローチも見え隠れします。 それにストリングスを加えてクラシカル音楽の影響を見せるといった、昔からあるものと新しいテクノロジーの融合はデビュー以来のELOの"色"を出す事も忘れていず、聞き手を楽しませます。</p>

<p>音の面でELOを聴いていて関心させられる事はストリングスや多くのコーラスを使っていながらサウンドトラックやクラシカルミュージックのように大袈裟になっていない所です。 ジェフのプロデュースはそう言った所で発揮されていると思います。 もう一つの特徴がドラムの音です。 これは専門的な事になるのですが、知人に聞いたのですが彼は現在もドラムの録音ではルームマイクしか使わないらしいのです。 ルームマイクとはドラムを録音する際、そのスタジオの部屋の反響を強調するために使うマイクの事、またその置き方、また録音の仕方を言います。 近代の録音方法ではルームマイクに加えクロースマイク、またはスネアマイクやトムマイクと言った各ドラムに近づけてマイクを置きそれぞれのドラムを別々のトラック(<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LAの７つ目の質問に対する返答を参照</a>)に分けて録音します。 60年代後半までルームマイクだけの録音が頻繁に行われていました。それは録音出来るトラックの数が限られていた為に行っていただけで、その当時に比べてテクノロジーがかなり発達した今、その昔ながらの技術だけで録音する人はあまりいません。ビートルズを始めとした50年代、60年代のバンドに敬意を評しての事か、いまだにジェフはそのやり方にこだわっているようです。このアルバムに限らず、ELOの曲を聴いてドラムがちょっと遠くから聞こえてくるように思った人も多いと思います。他のバンドのドラムの音、特に一連の７０、８０年代ファンクバンドや"Highway to Hell／地獄のハイウェイ"以降のAC／DC、"The Long Run／ロング・ラン"あたりのEagles(イーグルス)等のドラムの音と比べてみると明らかになると思います。勿論、最近のドラムの音ともおお違いです。</p>

<p></p>

<p><br />
<center>(1) Turn to Stone<br />
(2) It's Over<br />
(3) Sweet Talkin' Woman<br />
(4) Across the Border<br />
(5) Night in the City<br />
(6) Starlight<br />
(7) Jungle<br />
(8) Believe Me Now<br />
(9) Steppin' Out<br />
(10) Standin' in the Rain<br />
(11) Big Wheels<br />
(12) Summer and Lightning<br />
(13) Mr. Blue Sky<br />
(14) Sweet Is the Night<br />
(15) The Whale<br />
(16) Birmingham Blues<br />
(17) Wild West Hero</center></p>

<p></p>

<p></p>

<p><br />
痛快なロックナンバーの(１)で始まり、感傷的になってしまう(２)、(９)と(17)。 聞き手を和やかにしてくれそうな(３)と(14)。ストリングスとボーコーダーの融合で実験的であり、(９)の前奏曲とも言うべく(８)。そしてシンセサイザーを多用したインストナンバーの(15)と、色々な感じの曲による構成で一時間以上の長さを感じさせません。そして(13)はこのアルバムの代表曲、もしくはELOの代表曲と言っても過言ではないと思います。ここ数年、多くのサウンドトラック、車を始めとするコマーシャル等でこの(13)は利用されています。アレンジの面でも少ない楽器の数で始まり、後半はストリングスとコーラスがだんだんと入ってきて盛り上がりを作っています。歌詞もさわやかで落ち込んでいる時に聴くと元気になるのではないでしょうか。 正直な所、この(13)を聴く為に買っても損はないのでは... 自分はその(13)目当てでこのCDを買いました。</p>

<p>８０年代半ばからジェフはプロデュース活動を中心に大忙しとなります。1988年にジョージのレコードに曲を録音する為に集まったBob Dylan(ボブ・ディラン), Tom Petty( トム・ぺティー)、 Roy Orbison(ロイ・オービンソン)、そしてジョージとともにTraveling Wilburys(トラベリング・ウィルベリーズ)を結成し、彼らは２枚のアルバムを残しました。その成功で勢いづきトムそしてロイのアルバムも手がけ、プロデューサーとして商業的にも成功を収めジェフの名をあげていきました。 '90年に初のソロ"Armchair Theatre／アームチェア・シアター"も発売しました。 そしてビートルズの未発表曲"Free As Bird／フリー・アズ・バード"のプロデューサーに抜擢され、その後リンゴとポールのアルバムも手がける事になります。初期の頃、ビートルズの真似バンドとたたかれていたELOの中心人物であったジェフが最も尊敬していたバンド、ビートルズを手がける、と言った事はプロデューサー冥利に尽きるし、プロデューサーになりたいと思う人には誰もが夢見る事ではないでしょうか。 しかもビートルズ...</p>

<p>2年くらい前にアメリカのとある歌手と仕事をしていました。 その休憩時間にテレビを見ているとジェフとトム・ぺティーがMTV系列の番組に出ていました。 それを観ていた20代前半のその歌手は「トム・ぺティーの横にいる髭の人誰?」と言い、自分がジェフ・リンの事を説明しても理解してもらえなかった事を覚えています。 後期のビートルズが好きな若い人には聴いていただきたいです。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

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<title>第3回：Jello Biafra(ジェロ－ビアフラ)が選んだ一枚  &quot;Funhouse&quot; by the Stooges(ストゥ－ジス)</title>
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<summary type="text/plain">７０年代半ば、ディスコ音楽が主流であった世の中に若者たちは音楽に激しさを求め、そ...</summary>
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<![CDATA[<p>７０年代半ば、ディスコ音楽が主流であった世の中に若者たちは音楽に激しさを求め、それと同時に社会に対する不満をぶつけるべくしてパンクムーブメントがジワジワと起こっていたのです。 その代表格がイギリスのthe Sex Pistols(セックスピストルズ)、the Clash(クラッシュ)。そしてアメリカではthe Ramones(ラモーンズ) の人気が凄まじかったのです。 アメリカではニューヨーク出身のthe Ramonesに負けじと西海岸でもパンクバンドの勢いが出てきて、その中の一つにDead Kennedys(デッドケネディーズ)がありました。 そのバンドのボーカルがJello Biafra(ジェロービアフラ)です。 今回はそのJelloの選ぶアルバムを紹介したいと思います。</p>

<p>Jello BiafraはEric Boucherと言う本名でコロラド州に生まれ、サンフランシスコに移りDead Kennedysを結成しました。 バンドの名前からも分かるとおり歌詞の内容は政治的なものばかりです。 多くの他のパンクバンドも政治的な事を歌ったものがありましたが、 Dead Kennedysほど政治に執着したバンドはなかったのではないでしょうか。 彼の"反政府"と言うより"世直し精神"はバンド活動だけにとどまらず、 アメリカの大学を中心に演説をしてまわったり、さらにはサンフランシスコの市長の選挙にも出馬したほどです。</p>

<p>自分がJelloに出会ったのは数年前のある友人のコンサートの会場でした。 その時すでに知り合いだった<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/melvins/index.html">the Melvins(</a>メルビンズ。シアトル郊外出身のロックバンド。 Nirvana(ニルバーナ)のKurt Cobainがもっとも影響させれたバンドの一つ。 詳しくはインタビューが載っています)のメンバー達にJelloを紹介してもらいました。 Jelloに会う数ヶ月前にthe Melvinsの面々から「Jello Biafraとアルバムを作ろうと思っている。 トシに手伝ってもらいたい」と聞かされていました。 そしてJelloに自己紹介をしていた時そのアルバム制作の話をすると、「シーッ。 デカイ声で言わないでくれ！ 極秘のプロジェクトなんだからな。 誰にも言わないでくれよ！」と言われました。 そのJelloに会うまでの数ヶ月、 自分は色々な人にそのプロジェクトの話をしてしまっていたので、その時Jelloに返す言葉がありませんでした。 その直後、気まずくなったので、誰かに呼ばれたフリをして逃げるようにJelloから立ち去った事を覚えています。その後すぐにthe Melvinsのメンバーにそのことを話すと、こめかみの周りで人差し指を回して、「Jelloは頭がおかしい」と言うような合図を取っていました。 つまりはJelloだけが極秘のプロジェクトだと思い込んでいたのです。 その時の自分がJelloに対しての印象は"難しそうな人"だと思いました。</p>

<p>それから１年半くらいたってやっとそのプロジェクトが実現したのです。 プロジェクトを通じてJelloの事をもっと知って気づいたのですが、 別に"難しい人"ではなかったのです。 ただ人見知りをするみたいで初めて会った人にはそっけなく話す様です。 でも一遍知り合いになると話が長いのです。 何度か仕事が終わった後のスタジオで１時間から２時間話をして、なかなか帰れなかった事もありました。 でも演説をして廻っているだけあって、話の内容は濃く聞いている人を引き付ける物があります。 その演説も長いらしいです。 4時間はかるく超えるそうです。 政治の話はもちろん、物凄い量のロックバンドの事を知っています。 自分も幾つか聴く様にと薦められました。ちなみにそのプロジェクトのCD(レコードも)、Jello Biafra with the Melvins／Never Breathe What You Can't SeeがJelloの会社Alternative Tentacles Recordsから出ています(<a href="http://www.alternativetentacles.com/">www.alternativetentacles.com</a>もしくは<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002VES3M/qid%3D1105987500/249-7880516-2971511">http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002VES3M/qid=1105987500</a>)。 是非チェックしてみてください。</p>

<center><img alt="Jello-Melvins-NBWYCS.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/Jello-Melvins-NBWYCS.jpg" width="140" height="140" /></center>

<p>そんなJelloが選んだアルバムは２枚ありました。 一つはthe Stooges(ストゥ－ジス)のFun House。 もう一つはHawkwind(ホークウィンド)のSpace Ritualでした。 Hawkwindの方は又の機会にしておいて、今回はthe StoogesのFun Houseについて書きたいと思います。</p>

<p>The StoogesはRon Asheton、Scott Asheton、Dave Alexander、それと後にソロで活躍するIggy Popの４人で'６７年にデトロイトで結成されました。 このFun Houseは彼らの２作目のアルバムです。 後にバンド名がIggy and the Stoogesと改名したり、Iggyのソロでの活躍等の為、 Iggyのワンマンバンド的イメージがありますが、このアルバムの全曲が４人による共同作品です。 Jelloがこのアルバムの好きな理由の一つがアルバム全体の"荒々しさ"なのだそうです。 パンクロックと言う言葉が使われるようになったのはthe Ramonesやthe Sex Pistols、 the Clashが出てきた'７６年あたりからです。それまで６０年後半からステージをところせましとおお暴れしていたバンド、ＭＣ５やthe Who(フー)などはただ"激しいロックバンド"(the Whoは"モッズ"とも呼ばれていました)と言われただけで、後にパンクロックの起源と言われる様になったのです。 The Stoogesもその中の"起源"の一つで、今で言えばまさにパンクバンドなのでしょう。かと言って決してパンクのイメージであるテンポが早いだけと言う訳ではなく、演奏や歌い方がざつ(と言ったら不平がありますけど)と言うか生々しく、偽りがないといった所がパンクだったのでしょう。そういった"荒々しさ"が多くの若者そして'70年代後半に出てくるパンクバンドの開拓者と言われたバンドに影響を与えたのではないでしょうか。その証拠にthe Sex Pistolsは幾つかのthe Stoogesの曲を演奏していたし、 もう一つの'７７年にデビューしたパンクバンド、the Damned(ダムド)はこのアルバムの (5) を取り上げています。 Jelloに聞くと、「このアルバムが出て２年くらいして一気にthe Stoogesに似たバンドが増えたよ。 自分のまわりにも沢山いた。 自分も結局その中の一人だったんじゃないかな。だけど自分の場合は4,5年経ってからだったから、結構遅かった方だよ」と言っていました。 Dead Kennedysを結成するきっかけに大きく影響したのがこのアルバムだったのです。</p>

<center><img alt="Funhouse.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/toshikasai/Funhouse.jpg" width="130" height="130" /></center>

<p></p>

<p><br />
<center>(1) Down on the Street<br />
(2) Loose<br />
(3) T.V. Eye<br />
(4) Dirt<br />
(5) 1970<br />
(6) Fun House<br />
(7) L.A. Blues</center></p>

<p></p>

<p><br />
パンクバンドに欠かせないのがライブです。 このアルバムからはスタジオ録音でありながらそのライブ感が伝わってきます。 Iggyのライブパフォーマンスは凄まじいです。 とあるインタビューで知ったのですが、Iggyがステージで暴れまくるのは客が求めるから始めたそうです。 Iggy自身はバンドを始める前、the Beatles(ビートルズ)のような優等生的パフォーマンスをステージで行いたかったらしいのです。 Iggyのステージパフォーマンスはどことなくthe Doors(ドアーズ)のJim Morrisonとかぶさる所があるようにも思えます。このアルバムの中の数曲も、何処となくthe Doorsを思い出させます。 (4), (5) あたりはthe Doorsのにおいがプンプンします。 The MelvinsのドラマーDale Croverもこのアルバムを彼自身のトップ３に入ると言っていました。 そのDaleが言うにはthe Doorsの勢いがあったその当時、彼らの所属していたレコード会社エレクトラは第二のthe Doorsを探していたのです。 そこでエレクトラが見つけたバンドthe Stoogesをthe Doorsに似せようとしたのです。 Iggyがかなりthe Doorsに入れ込んでいた事も事実で、1971年にJim Morrisonが亡くなった時、IggyがJimの後釜としてthe Doorsに加入すると噂が流れたほどです。</p>

<p>最後の(7) を除いてアルバム全体シンプルに作られています。 (1) や(2)は 、かなりシンプルな曲ですし、歌詞もシンプルです。 短い詩を繰り返し読んでいるみたいです。全体的に楽器の数が最近の音楽に比べて少ない事も明らかです。そうする事によって一つ一つの楽器に重要な役割が出てくるのとともに、演奏者の方はゴマカシが効かなくなります。そのあたりのライブ感をプロデューサーで元the Kingsmen(キングスメン)のDon Gallucciは出そうとしていたのだと思います。 The Kingsmenのヒット曲"Louie Louie"もライブ感覚があり、その曲を聴くと分かりますが、Iggyの歌い方、演奏の仕方の面でこのアルバムとかなり近いものがあります。正直なところ、商業的に考えると一般には受け入れられにくかったようです。と言うのも他にこのようなバンドが少なかったからでしょう。Jelloが言うにはこのアルバムが出された当時1100枚しか売れなかったそうです。それでもそのシンプルでストレート、そしてそのライブ感等が若者の心をジワジワとつかんで行って、このアルバムが伝説的になったのではないでしょうか。</p>

<p>最近のバンドのコンサートに行ってCDの演奏よりひどくガッカリした経験を持っている人は多いのではないでしょうか。すべてがそうと言う訳ではありませんが、最近の音楽はライブでは再現が不可能なくらいの数の音(楽器)を重ねて録音している事や、コンピューターによる修正の為、演奏者、歌手の実力以上のパフォーマンスが収録されている事、そしてデジタル器材による自動演奏による人間味の欠乏等が当たり前のようになっています。 そんな中、このようなアルバムはかえって新鮮に聞こえるのではないでしょうか。このようなCDを聴いてコンサートに行けばアルバムにかなり近いかそれ以上の物が観れるはずですよね。完璧な演奏を求めるだけが音楽の神髄ではありません。 コンピューター、デジタル器材による打ち込み音楽に飽きた方には良い刺激になると思います。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんのJINAでのインタビューは<a href="http://www.jinaonline.org/topics/105/index.php?city=LA">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

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<title>第2回：&quot;It Happened One Bite&quot; by Dan Hicks</title>
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1) Cruizin&apos;
2) Crazy &apos;Cause He Is
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<![CDATA[<center><img alt="dannhicks.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/tomofujita/dannhicks.jpg" width="393" height="256" /></center>

<p></p>

<p><br />
<center>1) Cruizin'<br />
2) Crazy 'Cause He Is<br />
3) Garden in the Rain<br />
4) Boogaloo Jones<br />
5) Cloud My Sunny Mood<br />
6) Dizzy Dogs<br />
7) Vinne's Lookin' Good<br />
8) Lovers for Life<br />
9) Collared Blues<br />
10) Waitin'<br />
11) Reveille Revisited<br />
12) Mama, I'm an Outlaw<br />
13) Boogaloo Plays Guitar</center></p>

<p></p>

<p></p>

<p>私事で恐縮なんですが, 自分はDan Hicksと仕事をした事があります。 Dan Hicksと言えば６８年にDan Hicks & His Hot Licksをサンフランシスコで結成して以来いまだ現役で、 日本でもなかなかの人気を持っているフォークシンガーです。 ８０年代はあまりレコーディングを行っていなかったDanが９０年代後半にSurfdog Recordと契約し、久々のアルバム"Beatin' the Heat"を発表したのが2000年。 自分はそのアルバムの制作に参加させてもらいました。 でも, 今回紹介したいアルバムは1978年に発表された"It Happened One Bite"です。</p>

<p>恥ずかしい話, 自分はDan Hicksと仕事をやる前は名前しか知らず、Danの音楽を聴いた事がありませんでした。 でもDanと仕事をするにあたって彼の音楽に惚れ込み大ファンとなったのです。</p>

<p>そんなある日、DanがプロデューサーのGary Hoey (90年代に凄腕ソロギターリストとして活躍。90年代初め自分の神的存在である、Brian Mayの前座として来日も果たす。)にあげようとスタジオに持ってきていたCDが、その"It Happened..."だったのです。 その時Ｇaryの隣にいた自分の顔を見て、「このCDはToshiに上げよう。 Garyにはまた後で持ってくる。」と言い自分にくれたのです。 そしてそれが日本盤であり、日本語で書いてあるCDの帯を示して,「"これを知らなきゃフォークファンじゃない"って書いてあるんだろ？」と自分に尋ねてきました(帯に日本語で書いてあった宣伝文句を誰かに訳してもらったらしい)。 彼が指差していた所には"(株)ワーナーミュージック・ジャパン"と書いてあり、つまりまったく違う場所を指差していたのです。それを彼に話すと「知っていたよ、Toshiが日本語読めるかテストしただけ。」と冗談を言っていました。 そのCDの封を開け彼にサインをしてくれるよう頼むと、「ここに書いてあるじゃないか!」とCDタイトルの名前を示し面倒くさそうサインをしてくれたのも覚えています。</p>

<p>そんな口を開ければ冗談ばかりのDanの音楽というと、やはり歌詞の内容も冗談ばかりなんですが、曲調がお洒落。 幼い頃はカントリーミュージックを聴いて育ち、やがてスイングジャズを崇拝するようになったDanの音楽を聴いていて不愉快になる人はあまりいないと思います。</p>

<p>この"It Happened..."は元々Ralph Bakshiのアニメのサウンドトラックとして作られ、13曲中12曲がDanのオリジナルで、3)だけが1920年後半に作られ、Frank SinatraやSarah Vaughanまでもが歌っていたスタンダードの一つ。 ちなみにRhinoが2002年に再発売したアメリカ盤は9曲のボーナストラックが入っています。 自分はそれを聴いたことがないので, 聴いた事ある方感想を聞かせて下さい。 でも生産数がかなり限られていた為, 入手は困難だと思います。</p>

<p>やはりアルバム全体がアニメを意識した曲作りになっているのが分かります。 ほとんどの歌詞が物語口調になっています。 コミカルな6)はカズーを生かして 主人公があわただしく走っているシーンなどを想像させます。 9)は口笛ならぬ歯笛とスキャットがメロディーになっていて 主人公が町をぶらぶら歩いているシーンかなにかで使われそうな曲です。楽曲的にはDanの持ち味アコースティックギターを中心に、それぞれの楽器の持ち味を出す様にとシンプルに作られているのが分かります。 4), 5), 13)等のジャズっぽい雰囲気を出すのにエレキピアノやクリーンエレキギター、 西部劇調の12)にはバンジョーと楽器の使い分けの工夫も見られます。</p>

<p>そして忘れてはならないのがバイオリンです。 このアルバムのバイオリンのSid Pageは元々初期のHot Licksのメンバーなんですが、後にバイオリン奏者、コンサートマスター、ストリングスアレンジャーとしてB.B.King, Earth, Wind ＆ Fire, Joe Cocker等(上げていたらきりが無い)の売れっ子たちとの仕事を経ていまだに大忙し。 最近は映画のサウンドトラックの制作に力を入れているみたいです。 そのSidの弾くバイオリンは, (自分も"Beatin'..."のレコーディングで目の当たりにしました。)存在感があり、それでいてボーカルや他の楽器の妨げにならない味のある演奏です。 仕事柄何人かのバイオリン奏者を観てきましたが、その中でもずば抜けていて本当にユニークな演奏します。 このアルバムでもSidの演奏が聞ける事も嬉しい事です。</p>

<p>そして裏方人達がまた贅沢なんです。プロデューサーのTommy LiPumaはGeorge Benson, Natalie Cole, Miles Davis, David Sanborn, Barbra Streisand, と(これまたきりがない)ジャズ, スタンダードを中心に活躍している大物。 音楽業界の仕事についたのは1920年代からで、60年代からのプロデューサー活動は目を見張るばかり。グラミー賞でのノミネートの回数が３０回。 1999年からThe Verve Music Groupの会長としてレベールを動かす事に専念しています。そのTommyのプロデュースはDanの持ち味を失わずによりジャズっぽく作っている為、普段のDanのアルバムより品を増した様にも感じられます。 そしてエンジニアを勤めたAl SchmittはGeorge Benson, Henry Mancini, Steely Danとの仕事で名を上げるとともにthe Jefferson Airplane, Jackson Browne, Sam Cookeをプロデュースした事でも有名です。 Alもまたグラミー賞受賞を7回、Alがたずさわってゴールド(アメリカでの売り上げ50万枚)プラチナ(100万枚)のアルバムが150種類以上あります。 Alのレコーディングの技術は19歳の時、 巨匠 故Tom Dowdのもとで働く事によっていっそう磨きをかけ、今なおその腕は多くの人々に頼りにされています。そのAlはDanのギターはもちろん、すべての楽器の音の暖かみを失わないよう録音,ミックスしています。 この豪華な二人の制作とDanのユニークな音楽、悪い物ができるはずが無いです。</p>

<p>ちなみに"Beatin' the Heat"もお勧めのアルバムです。"Beatin'..."は"It Happened...”とはうってかわってドラムループやサンプル等を少々導入したり、ボーカルにエフェクト効果をかけたりと"最近の音"を多少意識して作られてます。曲調もどちらかというとロックより。大きな違いは何といってもゲストミュージシャン達です。 Brian Setzerがギターで、Elvis Costello, Richie Lee Jones, Bette MidlerそしてTom Waitsがボーカルで参加しています。 ドラマーも売れっ子スタジオミュージシャンで元David Lee Roth BandのGregg Bissonette。 そして先にも書きましたがSid Pageが久々Hot Licksの一人としてバイオリンを弾いているのも嬉しい事です。 "最近の音" ロックが好きな人にはこちらの方が好きになるかも知れません。</p>

<p>昨年60歳になりそれを記念したライブを収録したDVDがSurfdogから出ています。 彼のライブは評判が良く、71年のライブアルバム"Where's the Money?"(これもTommy LiPumaのプロデュース)は彼の代表作で彼の知名度高めたほどです。 自分も3年前コンサートに誘っていただき見に行きました。 1曲目が終わった後「そろそろ休憩を取ろうと思っているんだが...」と相変わらずの冗談ぶり。 お洒落で冗談の聴いた音楽は35年以上のキャリアから変っているようには思いません。 日本にも良くライブに行くのでチャンスがあれば行ってみると良いでしょう。 Danが"Beatin'..."の"彼の感謝"の欄の最後に「至る所の音楽ファンにもっとも感謝する。」と書いてあるとおり、音楽好きには嫌いにはなれないのがDanの音楽だとおもいます。 お試しあれ。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記↓のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

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<title>第1回：&quot;A Night At The Opera&quot; by Queen</title>
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<modified>2007-10-13T13:21:29Z</modified>
<issued>2004-12-15T06:43:16Z</issued>
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<![CDATA[<p>自分は日本語での文章が得意ではありません。 かと言って英語が得意な訳でもありません。ただ音楽は大好きなのでこの企画をPCIさんに持たしてもらいました。PCIの読者の皆さんに聴いていただきたいアルバムを紹介するのとともに, 自分の友人のミュージシャン等が影響された, または彼らが皆さんにお勧めしたいアルバムをこれから紹介していきたいと思ってます。</p>

<p>第一回と言う事で今回は自分の一番好きなバンドのお勧めのアルバムを紹介したいと思います。 決めるのに時間はかかりませんでした。</p>

<p>Queenの"A Night At The Opera", 邦題が"オペラ座の夜"。 1975年に発売されたアルバムです。</p>

<center><img alt="queen.jpg" src="http://www.prosoundcommunications.com/tomofujita/queen.jpg" width="200" height="200" /></center>

<p><br />
<center>1). Death on Two Legs (Dedicated to...)<br />
2). Lazing on a Sunday Afternoon<br />
3). I'm in Love With My Car<br />
4). You're My Best Frien<br />
5). '39<br />
6). Sweet Lady<br />
7). Seaside Rendezvous<br />
8). Prophet's Song<br />
9). Love of My Life<br />
10). Good Company<br />
11). Bohemian Rhapsody</center></p>

<p><br />
自分が学生の頃, 友人の薦めで聴いてみたのですが、 初めはピンと来なかったのが正直な感想です。アルバム全体にまとまりがないと思っていたのか、直ぐには好きになれなかった覚えがあります。 でも今はその"まとまりの無さ"、よく言えばバラエティーに富んでいるところが何ともいえません。 最近のバンドのアルバムではまずありえない事ですよね。 最近のバンド, グループはジャンル分けされる事を強いられ、アルバム全体が似たような曲でまとめられているのが常識(？)ですよね。 その点この"A Nihgt..."はBeatlesのThe Beatles(ホワイトアルバム)にも共通して, The WhoやKinksがやったロックオペラとはまた違った"オペラ"アルバムです。</p>

<p>もし全１２曲を一言ずつで表すのならこうなるのではないでしょうか：ハード、 楽しい、ハード、楽しい、楽しい、ハード、楽しい、ヘヴィー、可愛らしい、楽しい、ワケワカンナイ、そして愛国心。 本当に激しい曲から静かな曲まであります。 ２)、７)はイギリスのフォークソング、トラディショナルソングを思い浮かべさせるし、１２)に関してはイギリスの国歌のカバーです。 しかも歌詞の内容もまちまちで、１）は彼らの元マネージャーのことを皮肉っていたり、４)と９)がラブソングで、５)、８)、１１)のそれぞれが物語にもなっています。 １１)に関しては言わずと知られた彼らの代表曲で、 人を銃殺した死刑囚が死刑台に行くまでを語っています。 このように曲調、歌詞もそれぞれ異なりながらもアルバム全体に違和感を作らずに仕上げているところがすばらしい。 例えばコンサートでも通用するような流れを持つ１)、２)、３)の曲間、激しい曲からスローなラブバラードに展開する８)と９)のトランジションはQueenならでは。ベスト盤では絶対に聴く事のできない楽しさだと思います。</p>

<p>プロデューサーのRoy Thomas Bakerはこのアルバムを機に７０年後半から８０年代にかけて、 The Cars, Cheap Trick, Devo, Foreigner, Journeyのアルバムにプロデューサーとして大忙し。ただこのアルバム以上の出来を持つアルバムに彼は参加していないと思えるのは自分だけでしょうか。音作りの面でも色々な楽器を使ったり、オートメイション(音量操作等の自動操作)、パニング(ステレオ音源での左右操作)を生かしていたミックス、と聞き手を曲自体以外でも楽しませようという作り手の気持ちが伝わってきます。例えば、このアルバムからのもう一つの代表曲でもある４)は、ベースのJohn Deaconがエレキピアノを弾いたり、７)ではカズー等のおもちゃの楽器を使ったり、ピアノを二重に録音していたり、１０)に関してはギターの Brian Mayがウクレレ、バンジョーの生音とクラリネットに似せた彼のギターと１曲１曲に違いをみせようとする工夫が見られます。 ２), １０), １１), そして１２)で聴けるBrainのギターハーモニーはQueenの音作りでもっとも重要なものの一つです。</p>

<p>そしてQueenのもう一つの持ち味と言うべきパニングを生かしたボーカルハーモニーは、他のバンドが真似する事のできないQueenの"特許"とも言うべき物になっています。 メインヴォーカルのFreddie Mercuryはもちろんの事、ドラマーのRoger Taylarのヴォーカルも３)でのメインボーカル、そして他の曲でのバッキングボーカルとして際立っています。 ５)に関してはBrianによるメインボーカルを中心として、Rogerの高音のバックヴォーカル、Freddieを加えたその3人による幻想的なハーモニー。 ８)と１１)についてはFreddieを中心とした重圧のあるボーカルハーモニーには彼らの音楽性の豊かさを感じさせられます。</p>

<p>でもやはり曲が良くなければいくら録音、ミックスに凝っていても聴いている方は面白くないですよね。 このアルバムに関してはその心配をする必要がありません。 ４人のメンバーそれぞれが曲を提供していて、それぞれの異なった個性が出ていています。 ロック好きのRogerが書いて歌い, そしてQueenのライブでは欠かせなくなった３)。 Johnが書いて大ヒットしたラブソングの４)。<br />
Brianは５)、６)、８)、１０)を提供し、彼のソングライターとしての存在感をアピールしたと共に、彼の色々な音楽へ対する尊敬さえもうかがえます。そしてFreddieが天才または奇才といわれるのは、名曲１１)を聞くだけでも分かりますが、Brian同様、彼が音楽好きである事を証明出来るアルバムでもあります。ハードロックの好き、ポップの好き、フォーク好きな人と色々なリスナーが楽しめるアルバムでもあります。</p>

<p>ＣＤは東芝ＥＭＩ盤をお勧めします。 アメリカのHollywood Recordの輸入盤には２曲のボーナストラックが入っていますが、意味のないリミックスになっているのとともにアルバムの流れ無視して、後味の悪い終わり方になっています。 ちなみに5.1サラウンド盤も出ています。<br />
1973年から1991年の11月24日のFreddieの死去まで、Queenは14枚のスタジオアルバムを作りました。 この"A Night..."はその中の４作目です。 この他にも"Sheer Heart Attack", "News of the World", "Jazz"と, お勧めしたいアルバムがあります。 正直なところどれについてに書こうか迷いました。 Queenをご存知の方は多いと思いますが、ベスト版しか持っていない方も多いと思います。 是非お試し下さい。</p>

<p>このようにこれからどんどんアルバムを紹介していきたいと思います。 リクエスト質問等ありましたら、<a href="mailto:toshimanaki@hotmail.com">toshimanaki@hotmail.com</a> まで。</p>

<p>トシ・カサイさんのプロフィールは<a href="http://www.prosoundcommunications.com/interviews/toshi_kasai/index.html">こちら</a>。</p>

<p>トシ・カサイさんは下記のミュージシャン達と仕事をしてきました。</p>

<p>Toshi Kasai: Audio Engineer / Producer / Song Writer<br />
Worked with or Credit on Albums of:</p>

<p>Altamont, Eddie Ashwroth, Jello Biafra, The Black Watch, Bloodhound Gang, The Boneshakers, Capitol Eye, Crush Radio, Danzig, Gavin DeGraw, Phill Driscoll, Eastern Youth, Mark Endert, The Exies, Robben Ford, Foo Fighters, Robert Fripp, Hangface, Dan Hicks & His Hot Licks, Adam Jones, Rickie Lee Jones, Kool Kieth, Eddie Kramer, John Kurzweg, Randy Jacobs, Less Than Jake, Lustmord, Dave Matthews Band, Maroon 5, Melvins, Bette Middler, Nehemiah, Willie Nelson, Ours, Mike Patton, Pimpinela, Puddle of Mudd, Willian Reid, The Road Kings, Sepultura, Matt Serletic, Son Y Clave, Splender, Sprung Monkey, Sugar Bomb, T-Square, Taxiride, That's What You Get, Tool, VAST, The Ventures, Mike Ward, Sound Tracks: Dude, Where is My Car?, Gran Turismo 2, Polar Express.</p>]]>

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