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ー閉店の苦しみを乗り越え、オリジナルブランド設立へ
PCI:それでなぜ店を閉めることになったのですか?
Hiro:当時、元フェルナンデスの坂下君(今は独立して自分でギターを作りロベンフォードなども彼のギターを使っていますが)が、アメリカのフェルナンデスに来ていて、ちょこちょこ僕の店に出入りしていたんです。その後、店を任せていた日本人のスタッフがビザの関係で急遽日本に帰ることになりました。一方、坂下君は自分で工房を借りたいけれど一人で家賃全部払うのがキツイということで、結局一緒に倉庫でも借りようかっていうことになったんです。それで店を閉めて二人で別の場所に倉庫を借りたんです。
PCI:Guitar Gangは完全にクローズしてしまったんですか?
Hiro:Studio Cityの店は閉めましたが、店の名前は残しておいて新しく借りた倉庫で相変わらず日本へのビンテージ・ギターの輸出は続けました。結局倉庫はもう一人、タンという中国系アメリカ人も一緒に借りることになりました。この人は自分でベースを作っていて結構有名だったんです。二人がギターやベースを作っていたので、ギターの製造については随分勉強になりました。
PCI:昔の夢であったギター作りに目覚めて行ったんですね?
Hiro:そうですね。またその頃色々仕事も変化していきました。話は前後しますが、ビンテージを始めて店を出す頃から、将来的にビンテージ物は集まりにくくなると予測していました。それで何か他の商材も考えていたんです。その頃、たまたまラリビーというカナダのアコースティックギターのメーカーと、バンザンドという手巻きのピックアップメーカーが日本へ売ってくれないかという話を持ちかけて来たんです。
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| 今はすっかり有名になったVanZandt Pickupも最初はHiroが日本に紹介している。これは93年に今は亡きVanZandt本人と撮った貴重な写真。 |
それでビンテージ以外の物も日本へ紹介する仕事も始めました。だんだんそちらの比重が多くなっていきました。そして倉庫に移った頃でしょうか、突然ラリビーを僕から購入していた日本の大手の問屋さんが、僕を飛ばして直にメーカーと取引きをすることになってしまいました。その時に思ったんです。人のブランドを扱っている以上は、いくら一生懸命やって市場開拓して時間をかけて育てても、そうやって簡単に商売が無くなってしまうことがいつも起こりえるなと。じゃ、自分のブランドを持とうと思いました。そんな話をしていたら坂下君が「やればいいんじゃない? 協力するから。」って言ってくれたんです。それでこんな感じのを作りたいというアイディアを出して、坂下君がサポートしてくれました。
PCI:その倉庫で坂下さんやタンが目の前でギターを作っていた訳ですから、条件は揃っていましたね。
Hiro:そうですね。日本から何人か一緒にやりたいという人も来てくれましたので、少しずつ作り始めました。
PCI:坂下さんもタンも、それぞれ別に自分のブランドで作って売っていたんですね?
Hiro:そうです。坂下君は結局独立して自分のギターを作り、タンは昔トバイアスっていうメーカーに勤めていたのですが、トバイアスがギブソンに買収されてナッシュビルに移ることになったので独立したんです。独創的なデザインでベースを専門に作っていました。当時はかなり売れて日本のプロミュージシャンでも持っている人が何人かいると思います。
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96年当時始めた頃のショップ |
PCI:Xoticも最初はベースからスタートしたんですね?
Hiro:そうです。1996年から生産を始めました。
PCI:その頃からXotic BassはNAMMショーに出展されたり、プロミュージシャンが良く来るBass
Exchangeという店などで販売されましたね。Xotic Bassを買った人はほとんど全てプロのミュージシャンで評価も高く、今でもアメリカでは良く問い合わせが入ります。さて、アメリカの多くのビルダーやメーカーと交友関係が広い様ですが?
Hiro:バンザンドやラリビーを日本へ紹介していた頃、リック・ターナーという元アレンビックの社長が会社を離れてターナーというギターを作って出していました。たまたま僕が中古を探しにWestwood
Musicという楽器屋さんへ行ったら、その奥でリペアマンとして働いていました。「あれ、ターナーさんだよね?」って話かけて色々聞いたら、実は昔のやりかけのボディーなど材料がまだたくさんあるんだと言うんです。商売にならなかったので会社を閉じてここで働いて生計を立てているんだという訳です。じゃ、その材料でギターを作ってくれれば買うからって言ったんです。そしたらまたポロポロ作ってくれる様になりました。僕はそれを少しずつ日本に出す様になり、オーダーも日本から頂ける様になったんです。大変素晴らしいギターでした。
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